「働き方改革」に続け!「生き方改革」始まる

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。 

 

ワークライフバランスが叫ばれるなか、様々な企業・組織でいわゆる「働き方改革」が進行している。

こうしたなか、「ワークとライフのバランスが大切ならば、ワークの改革だけでは不十分」という声が上がり、「ライフ」の改革にも急速に関心が高まりつつある。

本日は、今まさに始まったばかりの「生き方改革」の現場を追った。

 

  

 

 

とある大手コンサルティング会社の本社オフィス。

クライアントとの面談用の応接会議室がずらりと並んだスペースで、異変が起こっている。

先週まで「S704会議室」というプレートが貼付されていた定員12名の会議室に、「梅田」という表札がかけられている。

働き方改革」の象徴の一つである在宅勤務の逆を行く、「職場居住」の実験が始まっているのだ。

 

この元会議室に住み始めたのは、同社金融コンサルティング3部に勤務する梅田浩太郎さん(仮名:37)とその妻(36)、長男(10)、長女(8)の4名だ。

梅田さん一家は、昨年10月にマンションを購入、都内から埼玉県に引越したばかりだが、通勤に相応の時間がかかるようになった分、家族とのコミュニケーションの時間が減少。

 

同社では週3日まで在宅勤務が認められてはいるものの、出勤日にはやはり家族との時間を削らざるを得ない。

このため、梅田さんは「オフィス内に一家で住んで、家族との時間を増やしたい」と上司に直訴し、認められたという。

 

会議室内は12畳相当の広さのため、家族4人で暮らすにはやや手狭感は否めない。

ただ、トイレはオフィス内のものを利用でき、また給湯室の簡易調理設備を使えば、料理も出来るという。光熱費の大半が実質的に会社持ちとなるのも「職場居住」のメリットだ。

 

まだ社員が多数在席している午後4時半ごろから、梅田さんの妻や子供らによる夕食作りが始まり、オフィス内にはいい匂いが漂い始めるという。

この香りは、他の社員に「早く家に帰らなきゃ」という意識をもたらしている模様であり、梅田さん一家の職場居住が始まって以来、社員の平均退社時間が15分程度早まったという。

 

3月からは隣の「S703会議室」に、同僚の佐藤瑛輔さん(仮名:35)一家も住み始めるといい、「職場内における家族ぐるみのお付き合い」が始まることになる。

こうした動きが多くの企業に広まれば、オフィス賃料のさらなる上昇と、マンション等住宅価格の低下が予想されるため、不動産業界関係者は先行きを固唾をのんで見守っている。

 

 

 

 

家庭内で揉めることの多い「家事・育児の分担」。これを、大型タワーマンション内の全世帯で実現させようという実験もスタートしている。

 

213日(木)夕刻。

江東区内にある35階建て・全450世帯が入居するタワーマンションの1F集会室には、この日の夕食当番となる住民33名が集まり、450世帯・1,155名分の夕食準備作業に追われていた。

 

そう、このマンションでは「朝食」「昼食」「夕食」「洗濯」「室内掃除」「子供の送迎」などを住民全員で当番制で分担して行うという制度をスタートさせているのだ。

これら家事・育児関連作業の種類は、「炊飯」「野菜カット」「盛り付け」「天ぷらづくり」「皿洗い」「浴室掃除」「エアコン清掃」「おむつ交換」等々、全部で750種類に細分化されており、住民はそれぞれ得意な仕事を、年間で200回以上担当することが義務付けられている。

 

このマンションに住む会社員、森田健之さん(51)は子供のころから料理が趣味で、特にキャベツの千切りはプロ並みの腕。このため、「キャベツ千切り当番」「大根かつら剥き当番」など5種類の当番を受け持っている。

週に2回程度、キャベツの千切りを行うため午後3時に退社する森田さんを、同僚は暖かい目で送り出しているという。

 

 

 

 

定年を迎え、第二の人生を始めるビジネスパーソンの多くが直面する「やることがない」問題。

還暦を過ぎて今さらの「自分探しの旅」に出かけてしまい、本当に自分を見失ってしまったり、田舎暮らしにあこがれ移住して農業を始めたものの、鳥獣害の深刻さにすぐ挫折をしたり、等々、第二の人生を有意義に過ごすのは容易なことではない、というのが当事者たちの実感だ。

 

そうした「やることがない」問題に対処するべく、「週刊 仮面ライダーコレクション」「週刊 ゴジラをつくる」など、いわゆるパートワーク雑誌大手のディアゴスティ-ニ・ジャパンが立ち上がった。

  

同社が41日に刊行を開始するのが、「週刊 五重塔をつくる」だ。

 

通常、ディアゴスティーニのシリーズは50100回程度で完成するように出来ているが、この「五重塔」は、高さ20m超となる本格的な五重塔を、全1,200回(刊行終了まで約24年)かけて創り上げるという壮大なシリーズとなっている。

 

毎週の作業には3050時間を要するため、社会人時代と遜色ない労働時間を確保できる。60歳でスタートさせれば、84歳までは毎日やるべき作業に事欠かずに済む。

 

そのうえ、非常に目立つランドマークとなるため、建築が進むにつれ、ご近所で同好の仲間を発見しやすいというメリットもある。「五重塔」を縁とした交友関係が築けるのも、このシリーズの魅力だ。

 

4月の創刊号から最終号までを一括前払い予約(総額1980万円)したという奥田賢吉さん(67)は「創刊号が届くまで、全国の五重塔をめぐる旅をして研鑽を積んでおきたい」と意欲満々だ。

 

同社では、「今後5年間で300万セット程度の販売を目標にしている」という。

計画通りに販売が進めば、2030年後には日本各地に、異常な数の五重塔が林立することになりそうだ。

 

 

 

一度きり、せっかくの人生をどう生きていくのか。

そんなことを改めて問われる時代が今、到来したようだ。