ブータン国王に聞く−日本に「幸福」はあるか

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新婚旅行を兼ねて国賓として来日中のブータンワンチュク国王夫妻は20日,日本警戒新聞社との単独会見に応じた。


ブータンは,今から30年以上前に「国民総幸福量」(GNH)という概念を提唱するなど,国民の「幸福度」を向上させていくことを国家運営の目標としていることで有名だ。

そうした経緯から,ブータン国王は海外諸国を訪問する際,各国にどのような「幸福なモノ・出来事」があるのか,視察を欠かさない。

国王が今回の来日で,幸福という観点から日本をどう見たのか,尋ねてみた。
以下はその一問一答だ。


−日本人は,特に近年,幸福感を喪失していると言われるが,今回,各地を訪ねてどう感じたか。

ブータン人から見て,日本には大変な幸福を感じさせるモノやシステムが非常に多く,一方で何らかの不便や不満を感じるモノも存在している。日本人は,後者にばかり目を向けすぎているのではないか」

−具体例を挙げていただけないか。

「16日夜に開いていただいた晩餐会では,皆様へのご挨拶で忙しく,結局ほとんど料理を食べることが出来なかった(笑)。妻と『お腹がすいたね』という話になり,こっそりゲストハウスを抜け出して,日本のイザカヤというところに行ってみたが,全品280円均一というシステムに大変感激した。このシステムは,料金総額がいくらになるか,簡単に計算できる点で幸福感をもたらしてくれる」
「しかも,料理を頼むたびに店員全員が,びっくりするくらい喜んでくれる。これは,店員と客の双方の幸福度を上げてくれると思った」
「一方で『オトオシ』というシステムはいただけない。頼んでもいないのに変な料理がやってきて,250円も取られた。これは不幸なシステムだ」

−昨晩は視察予定をキャンセルしたようだが,何かあったのか。

「出かけようとしたら,アキモトヤスシさんという方が突然尋ねてきて,ブータン若い女性48人に,日本での芸能活動の機会を提供する用意があると言われた。意味が分からなかったので話を詳しく聞いていたら時間がなくなったものだ」

−「BTN48」というアイドルグループを誕生させようという話だと思われるが,承諾したのか。

「48人を激しく競わせるというコンセプトを聞いたが,無意味で殺伐とした競争は幸福度を下げるので,丁重にお断りした」

−18日に時事通信が行った世論調査で「次の首相にふさわしい人物」のトップに,野田現首相を抑えてワンチュク国王の名前が出た。日本の首相になっていただけないか。

「大変光栄だが,遠慮させていただきたい。私自身の幸福度が下がりそうなので(笑)」


現政権が「新成長戦略」で掲げている「国民の幸福度の引上げ」が全く実現されていない今,ブータン国王の言葉に耳を傾ける価値はますます高まっている。