「脱・印鑑」めぐる動きが本格化~「ダンスで本人認証」有力に
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「新しい生活様式」「働き方改革」を阻む要因として最近、批判されているのが
「印鑑」の存在だ。
現在、官民を挙げて押印・捺印事務の省略実現に向けた取組みが進んでいるが、そ
の焦点となっているのが「真正な契約や意思表示であることをどうやって担保する
か」という点だ。サイン、電子認証等々様々な選択肢が提案されているが、いずれ
も「なりすまし」等のリスクを完全には排除できず、議論がやや膠着状態に陥りつ
つある。
そうしたなか、今月に入り急浮上したのが「ダンス認証」だ。
当初は多くの関係者が一笑に付していたものの、他の手法をはるかに上回る精度を
たたき出し、一気に本命視されるところとなった。
手法はいたってシンプルだ。
契約主体となる当事者がカメラの前に立ち、契約内容等を読み上げながら、好みの
音楽に合わせてダンスを披露。その動画ファイル自体を契約書として扱う、という
ものだ。
この手法を提案した、映像解析研究所の早田辰樹主任研究員によると、「人体の動
きは、個々人の微妙な体格差・筋肉量および分布状況の差異により影響を受けるた
め、30秒以上のダンス動画をAIを利用して解析することで、本人かどうかをほぼ
100%正確に判定できる」という。
動きは必ずしもダンスである必要はないが、「その契約内容に込めた感情等がビ
ビッドに伝わってくるので推奨している」(早田主任研究員)という。
かつて、不本意な稟議書に押印する者が抗議の意思を込めて、印鑑を上下逆に
して押す慣行があったが、ダンスでも同様に、相手に押し切られた契約に調印せざ
るを得ない哀しみを、全身の脱力感溢れるダンスで表現できるという。
ダンスの巧拙は契約内容の有効性には一切影響しないものの、将来にわたって多く
の利害関係者に視聴されることが想定されるため、多くの企業で役員等にダンス
レッスンを受けさせる検討が始まっている模様だ。
企業風土やカルチャーをダンスの種類で表現する等、様々な応用が効きそうな「ダ
ンス認証」が今後、どういうスピードでどの程度定着することになるのか、注目が
必要だ。