芸能人を対象とした新規制導入へ ― スキャンダル防止目的に

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。

 

 

 

相次ぐ芸能人のスキャンダルに、煮え湯を飲まされ続けてきたテレビ・映画等の業

界団体が、再発防止に向けて踏み込んだ対策を打ち出した。

 

近年、有名芸能人による薬物使用等の犯罪、スキャンダルが続発している。こうし

た事件が発生するたびにテレビ局や映画製作会社は、キャスト変更やCMの放映中止

等で甚大な損害を被っているのは周知の事実だ。

これらにより生じる損害は、個別に損害賠償請求を行うのが基本であるが、芸能人

の所属事務所のスタンスや財務体力によっては、回収が極めて困難になるケースな

どが存在している。

 

このため、業界団体では、①どうすればスキャンダル自体を防止できるか ②万一被

害が発生した場合に十分な補償を得るにはどうすべきか といった点について検討

を重ねてきた。

約3か月にわたる検討作業を経て、日本民間放送連盟等、関係する5つの業界団体は

業界横断で統一ルールを導入することで一致。30日、関係する芸能事務所等に一斉

に通知した。

 

今般導入する統一ルールは、通称SIEs(Systemically Important Entertainers:業

界システム上重要な芸能人)と呼ばれるものだ。

テレビ番組・映画作品・CM等への出演が非常に多く、万一事件が発生した場合に業

界全体に修復困難なダメージが生じると予想されるトップクラスの芸能人を、毎年

20名選定。

選定された芸能人は「SIEs」という肩書を付与され、絶対に事件が発生しないよう

に、24時間365日、業界関係者複数名による徹底した監視下に置かれることとな

り、犯罪やスキャンダル発生の可能性を極限まで低減させる。

加えて、万一事件が発生した場合に備えて、SIEsに選定された芸能人およびその所

属事務所には、いざという時の損害賠償に充てられるよう、各芸能人のピーク時年

収の20倍に相当する金額の供託を求めるという仕組みだ。

これらのルール適用を承諾しない芸能人は、テレビ・映画等への出演機会を事実上

失うことになるという。

 

SIEs選定プロセスは複雑だ。

単なる知名度・人気度ではなく、「冠番組の数」「共演者の数」「CM出演本

数」「主演作品数」「代役になりそうな芸能人の有無」等、複数の指標を組み合わ

せて算定する。

例えば「共演者の数」が入っているのは、万一出演見合わせとなった場合に、撮り

直し等で影響を受ける範囲の広さを見るためのものだという。これらの指標を組み

合わせて総合スコアを計算し、上位20名が選定されることになるという。

現時点でSIEs候補としては、明石家さんまさん、有吉弘行さん、菅田将暉さん、マ

ツコデラックスさん、綾瀬はるかさんらの名が挙がっている模様だ。

 

これらの芸能人は「選ばれると事実上の監禁生活になってしまう」「膨大な供託金

を手当出来ない」とパニックに陥っており、番組の緊急降板、出演キャンセル

等、選ばれないための作戦に動き始めたケースもあるようだ。

一方でそうして空いたポジションを獲得すべく、一流半と言われる芸能人たちが色

めき立っているとの情報もあるなど、思いもよらぬ形で芸能界の活性化が進んでい

くのではないか、という見方もある。

 

一部のトップクラス芸能人は「日本から海外に活動の場を移してやる」と息まいて

いるが、業界団体は既に海外の同業者とも連携をとり、近々、海外諸国でも同様の

ルールが導入される見込みだ。

将来的には、専ら国内で活動する芸能人を対象とする「D-SIEs」と、グローバルに

活動する芸能人を対象とする「G-SIEs」という、2つのルールに分かれる見通しだ

という。

 

窮屈な生活に耐えながらトップスターを目指すのか、それとも目立たずひっそ

り、そこそこの活躍にとどまるタレントを目指すのか、今後の芸能人の悩みは深く

なりそうだ。