意外な「大連立」が成立−「赤福」と「白い恋人」

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


先週末に政界を揺るがした「大連立」構想と小沢党首の辞意表明,そして撤回。政界の大連立は当分実現される見込みがなくなったが,代わりに思わぬ業界で大連立が成立した。


日本中の消費者に衝撃を与えた食品偽装の代表格である,「白い恋人」の石屋製菓(北海道)と「赤福」の赤福本舗(三重)が持ち株会社「紅白ホールディングス」(以下「紅白HD」)を設置,経営統合することを発表したのがそれだ。

この構想に,同様に食品偽装で窮地に追い込まれている「船場吉兆」や比内地鶏関連企業など,全国から27社が参加を申し入れており,偽装表示という自ら撒いた種で傷ついた企業による大連立の実現が確実になっている。


紅白HDの幹部によると,この「大連立」の目的は2つだという。

1つはもちろん,偽装表示等の不祥事の再発防止だ。

地域の名産品を製造販売する企業の場合,その特性から従業員数は多くて数百名,というのが一般的だが,この数ではいわゆるコンプライアンスや危機管理などには充分な手が回らないのが実情だ。

また,経営責任を取る形でトップの辞任が相次いでいるため経営者の数も不足している。

大連立により,持ち株会社経営管理コンプライアンス・危機管理を集中的に行い,再発防止を図るというのが狙いだという。


特に,消費者からの信頼感回復のために重要なのが製造・販売過程の徹底監視だ。

紅白HDでは,製造販売する商品の成分・食味・鮮度等をチェックするため,100名程度の社員を「毒見役」に任命,全国各地のHD傘下企業を抜き打ちで訪問し,商品の毒見を行うことにしている。

「身内だけではチェックが甘いのではないか」との批判も予想されることから,世界初の「社外毒見役」も数名程度任命する予定だ。

ただ,映画「武士の一分」
武士の一分 [DVD]
で毒見役・三村新之丞を演じたタレントの木村拓哉さんに就任を要請したところ「イメージが悪くなる」としてジャニーズ事務所に謝絶された模様で,人選の難航が予想される。HDでは引き続き,芸能人中心に人選を進めているが,「何を食べても大丈夫」もしくは「万一のことがあっても事務所的に許容できる」という条件を満たす人材はなかなか見つからないようだ。



もう一つの目的は,致命的な商品イメージ悪化により激減した売上げの回復だ。

同社では傘下企業のノウハウを総合的に活用することで新商品を続々と生み出し,これまでの看板商品の売上減少を補う戦略を描いている。

第一弾として,赤福」の餡を「白い恋人」のクッキーではさんだ新銘菓「福よ恋」を北海道および三重県内で限定発売することとなった。

その他にも比内地鶏と「赤福」の餅のマリアージュホワイトチョコと船場吉兆の日本料理の融合等,従来の常識を超えた味の誕生が期待されている。


仮に国内食品関連企業の多くが何らかの偽装表示を行っていたとすれば,日本の食品産業の大部分が「紅白HD」傘下に集約されるする可能性もあり,公正取引委員会独占禁止法抵触の可能性もあり得るとして今後の進展を見守る意向だ。