東シナ海ガス田問題で中国が方針転換−洋上立食パーティ会場として再出発(2005年)


注:このコーナーは,1998〜2005年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報が含まれていますのでお気をつけください。また,登場する企業名・団体名・個人名は実在のものとは関係なく,かつ時代の変遷と共に変化・消滅しているケースもありますのでお気をつけください。



日中間で深刻化しつつある東シナ海の資源開発問題で中国側が方針を大転換,日本外務省筋の困惑を招いている。
9月20日,中国が日本側に無断でガス田「天外天」での資源生産を開始したことが確認され,日本側は厳重な抗議を行う方針を固めていた。当初,「天外天」では天然ガス原油の生産が期待されていたが,20日,はるか2500mの海底から海上に勢いよく噴出したのは茶褐色の液体。原油にしては色が薄く,かつ粘性も低いことから「超軽質油ではないか」との期待が広がったが,この液体を採取・分析した結果,これが上質の烏龍茶であることが判明した。天外天の施設管理者によれば,「思い切って飲んでみたが,福建省の最高級のものに比べればやや香りが薄いものの十分な一級品だ」という。烏龍茶の噴出の勢いから試算したところ,今後約200年にわたり毎年600万バレルの生産が可能と見られるという。また,中国が開発している他のガス田「春曉」「断橋」でも試掘を行ったところ,春曉からは赤みがかった油が噴出,成分分析により「ラー油」であることが判明した。また断橋では乳白色のゲル状の液体が噴出,成分分析では「現代科学では未知の物質であり正体は特定できない」ものの,「味は上質の杏仁豆腐に極めて似ている」という。このように相次ぐ予想外の生産物に中国はガス田開発の方針を大きく転換,これら3箇所の基地を「洋上立食パーティ会場」として運営していく方針を決めた。これは,海底から烏龍茶,ラー油,杏仁豆腐(ただし成分不明)という中華料理に欠かせぬ素材などが事実上無尽蔵に産出できるうえ,副産物として海底から湧き出る高温の蒸気を利用して餃子・シュウマイなどの点心の調理も可能であるため,このような方針を決めたもの。
中国本土から食材と乗客を乗せた客船がこれら3箇所の基地を巡回,ラー油が産出される「春曉」基地を多様な中華料理を並べたメインテーブルとし,烏龍茶を産出する「天外天」は各種飲み物をそろえたテーブル,杏仁豆腐(ただし成分不明)を産出する「断橋」はデザート類を用意するテーブルとなり,乗客はそれぞれの基地に上陸して思い思いに飲食を楽しむ,という趣向。28日に運航された初便には物珍しさも加わって,熱狂的な愛国主義者を中心に23,000名もの参加者が殺到,3箇所の会場を順番に回り,海底から湧き出る資源を利用した中華料理を思う存分堪能した。
当初資源開発を目的としていた中国政府筋は「今後,『東シナ海によみがえった満漢全席』として,国内外の観光客を集めていきたい。当面の集客目標は年間1,000万人」とすばやい頭の切替を見せ,「あと必要なのはアルコール。老酒(ラオチュウ)の採掘のための基地も新設したい」としている。また中国政府スポークスマンは「海底からわが国由来の食材が産出されたということは,このエリアにおける開発がわが国にとって正当な権利であったことを改めて証明するもの。日本政府の主張に根拠がないことが確認された」というコメントを発表。日本側は思いもよらぬ展開に「中国4,000年の歴史の奥深さを思い知らされた」と脱帽状態。一部に「わが国も対抗して開発を行えば,しょう油やほうじ茶,ところ天が湧き出るかもしれない」という強硬論もあるが,事実上これら3箇所での開発を黙認する姿勢に転じる模様だ。
色々な意味で「豊かな海」であることが確認された東シナ海の今後に注目が集まる。