米国・自由の女神像に「休憩タイム」


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米国の象徴ともいえる「自由の女神像」が,定期的に「休憩」を取ることになり,観光業界中心に不安の声が上がっている。


自由の女神像は1886年に完成して以来,米国の象徴であるとともにニューヨークの観光名所として大いに人気を集めてきた。


そんな女神像に「休憩」を与えるきっかけになったのは,9月にアトランタで開催された「自由の女神・耐久仮装コンテスト」。

自由の女神の仮装姿で,全く動かずに同じポーズを何時間持続できるか,というもので,全米各地から773名もの参加者が集まった。

競技開始から56時間同じ姿勢を続けた地元アトランタの大学生が見事優勝したが,表彰式直後に右腕および両足の激しい痛みを訴えて病院に運ばれる事態となった。

診察の結果は,同じ姿勢を長時間続けたことによるエコノミークラス症候群

他にも同様の症状を訴える参加者が出たため主催者は来年以降の開催を中止することを決定した。


こうした事態を受け,米政府は「エコノミークラス症候群がこれだけ問題になっているのに『自由の女神も100年以上全く姿勢を変えてないから自分も大丈夫』と考える国民がいたら大変だ」と,訴訟リスクも考慮して自由の女神の姿勢を定期的に変えることを決断したもの。


当初は,両腕両足を可動式にして,上げる手を変える案や,時々片足を上げさせる案が有力だったが,「芸術作品に対する冒涜だ」「片足を上げるとバランスが崩れるおそれがある」としてボツとされた。


結局採用されたのは,1ヶ月のうち1週間,台座から取り外されて脇に設置される全長50mの巨大ベッド上に横たわらせるという案。

「休息が大事だ,というメッセージが最も的確に伝わる」ということで採用となったが,一方で問題になったのが,「自由の女神」休憩中の観光客対策。

台座の上に何も乗っておらず,かつ横たわっている自由の女神には掛け布団がかけられるため姿が見えない。

観光客向けに何らかの対策が必要だということで,関係者が米政府を交えて協議した結果,「米国の同盟国・親密国から名物の銅像・彫像等を提供してもらい,女神の休憩中,台座上にピンチヒッターとして据え付ける」という案に落ち着いた。

「米国が国際社会において孤立戦略をとらない,ということを示すうえでも有効だ」として,早速各国に協力要請が行われている模様だ。



設置される銅像・彫像(レプリカ)は,自由の女神と同じサイズの高さ46mで製造され,米国に輸送されることになる。

これまでに内定しているのはシンガポール「マーライオン像」,ベルギーの「小便小僧」デンマーク「人魚姫像」など。

いずれも観光名所として有名だが実際に行ってみるとあまりに地味でガッカリすることが多い「世界三大ガッカリ」に挙げられているものだ。

これらの国では,「巨大なサイズの小便小僧を世界の注目が集まる米国に設置して観光客誘致の起爆剤にしたい」(ベルギー政府)と今回の要請をむしろ歓迎している。



日本にも同様の要請が既に寄せられている模様で,政府では今回の要請を「『Show the flag』ならぬ『Show the statue』という要請で,断るわけにはいかない」と捉えており,全力をあげて候補を検討しているという。

ただ作業は難航しており,当初,候補としてあげた奈良・東大寺の「金剛力士像」「表情が怖すぎる」として米国側に謝絶された模様だ。

政府では代わりの候補を探しているものの,46mという巨大な銅像をなるべく短期間でかつ安価に製造するにはあまり複雑な造形は無理だ,と判断しており,現時点ではJR宇都宮駅前に設置されている「餃子の像」などが有力視されている。



小便小僧の放水時にあらわれる美しい虹や,欧米人には理解しがたい巨大な餃子の彫像がニューヨークの新観光名所になる日は近そうだ。