クリスマスイルミでも「偽装表示」発覚−思わぬところに余波

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今年の日本を象徴したのが,各地で発生した数々の「偽装表示」事件。そんな偽装表示が,年末年始の街角を華やかに彩っている大規模なイルミネーションでも発覚,国民に衝撃を与えている。



偽装が発覚したのは,日比谷公園をメイン会場として新年1月1日まで開催されている「TOKYO FANTASIA 2007」。

日比谷公園の中央噴水上に登場した高さ42メートルのクリスマスツリーは,主催者説明では約20万個のLED(発光ダイオード)で飾られるとされていた。

しかし,「今年は各地のイルミネーションの人気が消費電力の少ないLEDに集中しており,必要数の確保が困難」(主催者)という事態で,結局15万個のLEDしか確保できなかった。


その光量不足を補うために偽装が行われた,というものだが,問題はその手法。

クリスマスツリーの表面に取り付けられたLEDランプの間に,禿頭の男性の頭頂部を露出させ,反射光で光量を増大させる,というもの。

これはオープン2日目の22日夕刻,日比谷公園から禿頭の男性ばかり約2000名が「話が違う」「もう耐えられない」などと叫びながら次々走り出てくる様子を不審に思った通行人が警察に通報,男性らに対する事情聴取で明らかになったものだ。


主催者は緊急会見で「やってはいけないことをやってしまった」と苦渋の表情で謝罪しつつ,これまでの経過を説明した。


主催者によれば,禿頭男性の確保を開始したのはLED不足が決定的になった11月下旬。

事務局メンバーが都内各地を歩き,「これは」と思う男性を発見する都度「クリスマスの主役になりませんか」等と言葉巧みにスカウトしていき,12月中旬までに約2000名を確保した。

初日である21日にはこれら全員が日比谷公園に集められ,クリスマスツリーの内部から登り,それぞれ指定された場所にある直径20cmの穴から頭頂部を外に露出させた形でベニヤ製の簡易寝台に横たわらせた

男性らは午後5時から10時までの点灯時間中,動けないように寝台に縄で縛り付けられていたという。

また,検証のため現場を訪れた警察によれば,ツリー内部は「身動きできないストレスを溜めた2000名の中高年男性が発する加齢臭で充満していた」といい,丸の内署では監禁罪のほか,悪臭による暴行罪が成立するかどうか,慎重に捜査を進める方針だ。



一方,こうした事態を受け23日,本イベントを後援する東京都の石原知事が会見。

今回の事態は言語道断だ,としながらも「消費電力を少なくする,という目的には合致しているやり方。騙したのはいけないが,禿頭の活用は理に適っているのではないか」と発言。

これを受けた猪瀬副知事が,都庁舎内で「禿頭がもたらす室内照度への影響」を調査した結果,「禿頭職員1名がいれば,蛍光灯1本で1.3本分相当の照度が得られる」という試算結果が得られた。

都庁では早速,試行的に27日から禿頭の職員をオフィス内に均等に配置して蛍光灯の2割を消灯させたが「業務上特段の支障は出ていない」といい,「年間で2億円程度の節約になる見込み」(都庁幹部)だと言う。


石原都知事と猪瀬副知事は「都庁舎内でこのシステムが定着した後は,都内の民間企業のオフィスでも同じことをさせよう」と相談しており,事務局に都条例案の検討を早急に進めるよう,指示を出している模様だ。


事業所面積30平米につき1名の禿頭従業員を配置すること」というような条例が成立すれば,ベンチャーなど,社員の平均年齢が若い企業では禿頭社員不足が生じることが確実だ。こうした動きを見越して,六本木ヒルズ東京ミッドタウンなどに入居するIT系企業の人事部では早くも禿頭社員の大量採用の検討を始めている模様だ。



年明けの都内では,名実ともに「ヘッドハンティング」合戦が激しく繰り広げられることになりそうだ。