「2012年問題」が急浮上−対応を迫られる政府


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2012年のカレンダーを見て悲鳴を上げる国民が続出,政府がどう対応するのか,注目を集めている。



問題となっているのは,祝日の曜日だ。
2011年と全く異なり,2012年は建国記念日(2月11日),子どもの日(5月5日),秋分の日(9月22日),文化の日(11月3日)の4日間が土曜日とバッティング。
土曜日には「振替休日」の制度がないため,週休2日で働く国民にとっては,その分労働日数が増加することとなるとして,騒動になっているものだ。



同様の現象は2006年にも発生したが,「祝日が少ない」という国民の不満に対し,当時の小泉純一郎首相は臨時祝日を設けることで対応。
国民全員で「海苔の日」(2月6日)や「日比谷松本楼10円カレーの日」(9月25日),「酒風呂の日」(12月22日)などを祝ったのは記憶に新しいところだ。
この時と全く同じ手で対応するのは民主党政権としては「あまりに芸がない」(党幹部)ため,対応を決めるべく両院議員総会が緊急開催された。



総会では「そもそも祝日数は諸外国比でも十分多く,何ら手当てを行う必要はない」という意見も出たものの,「国民の不満を抑える必要がある」という点で大勢が一致,具体策の検討は,幹事長が新たに設けるプロジェクトチームに一任することが決定された。



このチームの検討会議で,最初に候補に挙がったのが,来年に限り「三権の長」の誕生日を祝日とする案
野田首相が5月20日(日),横路孝弘衆院議長が1月3日(火),平田健二参院議長が1月4日(水),竹崎博允最高裁長官が7月8日(日)であり,横路議長の誕生日が正月3が日と重なるものの,実質的に祝日を3日増やす効果があることから,有力案とされた。
しかし,「今さら1月4日を祝日にすると,仕事始めが混乱しないか」「解散や辞任で祝日が動くのは問題だ」「竹崎というのは誰なのか」「俺の誕生日は祝ってくれないのか(菅直人前首相)」等の疑問や異論が噴出,結局見送られることとなった。



次に浮上したのが,多くの都道府県で制定されている「(都道府)県民の日」をそれぞれの祝日とする案
以前「観光立国推進本部」で検討されたが,未だ実現に至っていない「地域別休暇分散プラン」の実証実験も兼ねて,試行的に導入しようという案だ。
ただ,東京都民の日である10月1日に都内が祝日になると,結局他の都道府県も休まざるを得ないという実情や,そもそも府民の日が制定されていない大阪府民から強烈なクレームが出そうなことなどからこれも却下された。



そんななか,現在最有力視されているのが「無礼講の日」の制定だ。
「休まなくても,休日っぽいリフレッシュした気分で仕事が出来ればいいのでは」という発想から,毎月20日を「無礼講の日」とし,上司と部下,客と店員などといった関係を完全に忘れ,思ったことをそのまま口にしていい,いわゆる無礼講で仕事することを義務付けるというものだ。



民主党では,永田町周辺の企業や飲食店等合計7万人の協力を得て,早速12月7日に「無礼講の日」の実証実験を試みた。
その結果,「お得意様を『○○君』と呼んでみたら,今までになかった親近感が湧いてきた」「上司を2時間ほど説教して,ストレスの発散になった」など,高評価が続出。
また,今回の実験に参加した結果,「結局普段と何も変わらず,自分がいつも無礼講で仕事していたことに気付いた」という人が全体の2割程度存在することも確認された。


一方で,ストレスを溜めた人々も続出。
モスバーガー溜池店では,普段は出来上がった注文の品を店員が客の席まで届けるが,この日ばかりは「おい12番,出来たぞ!取りに来い!」という罵声が飛んだり,「ほら,お前の分が出来たぞ!」とモスバーガーを客に向かって放り投げる光景が頻出。
また,永田町のザ・キャピトルホテル東急では,宿泊客からプレゼント用の花束の手配を依頼されたコンシェルジュ「それくらい,自分でやれよ」と一蹴。



こうした実証実験結果に,「本格導入はやはり時期尚早では」と慎重な対応を求める声もあるが,前原政調会長「沈滞した日本経済の空気を一変させるには,この程度の混乱はかえって刺激になっていいのではないか」と前向きに捉える発言をしている。



どの案が採用されるにしても,2012年のスタートまで時間がなくなりつつあり,政府には早急な決断と実行が求められている。