女子カーリング「おやつタイム」、日銀金融政策に影響か

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黒田総裁続投で人事問題も決着し、やや落ち着いたかにみえる日本銀行。しかし、その日銀内部で、平昌オリンピックが思わぬ形で注目されているのはあまり知られていない。
今後の金融政策の帰趨にも大きく影響しそうな、その動きを追った。


日本選手団の活躍で予想以上の盛り上がりを見せた平昌オリンピックだが、やや変わった観点から改めて注目を集めたのが、カーリングにおける「おやつタイム」だ。
ハーフタイムに選手らが栄養補給のため軽食を摂る光景がテレビで中継され、一躍有名になったものだ。アイスホッケーなどと異なり、激しく体力を消耗するイメージのないカーリングだが、体力とともに頭脳もフル回転させながら競技するため、想像以上に疲労が蓄積する、というのが実情のようだ。
最年少棋士である藤井聡太四段(現・六段)が連勝記録で注目を集めていた際にも、対局中にとる昼食やおやつが話題になっていたが、頭を使う闘いには想像以上のエネルギー消費を伴っている、ということが改めて印象付けられた形だ。


そうした「おやつの必要性」は、企業の行動にも大きな変化を与えつつある。

大手商社のA社では、昨年から会議出席者に軽食を配布している。
「知恵を絞って議論すべき時にエネルギー不足では話にならない」(同社幹部)と、将棋界の「おやつ」が注目を集めた頃から検討を始め、昨年10月から試行導入したものだという。
同社では、会議の議題ごとに「どれだけ頭を使うか」という点を数値化し、その数値に応じて配布する軽食の内容を変える、という仕組みを構築し、これを実際に採り入れている。


2月28日の経営会議の議題は3件。
最初の議題は毎月の定例報告案件で、特段の論点もないことから、添付された軽食は「フリスク」2粒のみ。
2件目の議題は当面の経営環境にかかる分析結果の報告。これは色々な質疑も想定されることから、資料にはどら焼き2個と北海道北見銘菓「赤いサイロ」1個が添付された。
そして3件目はこの日のメインの議題となる、海外における買収事案だ。検討には相当なエネルギーが必要なため、この資料に添付されたのは「とらや」の羊羹1本と、カツ丼・天丼のダブル丼セットだ。
議長の指示で、出席者全員は丼2杯をかきこみ、羊羹1本を一気食いしたうえで議論がスタートした。高カロリーで一気に頭脳の回転数が上昇し、持論をまくし立てる者あり、慣れない大食いで気分が悪くなり退席する者あり、満腹で眠気を催しうつらうつらする者ありと、必ずしも所期の目的を達しているとは言い難い状況ではあるが、「必ず効果はあると信じて取り組み続ける」(同幹部)と、その決意は揺らがない。
ちなみにこの日の同社では会議が集中しており、朝から夕方まで計6回・7時間にわたり会議に出席し続けたある役員が摂取した総カロリー数は、3万8千キロカロリーに達したという。


こうした取組みは、A社だけではなく、大手企業全体に急速に広がってきている。
その余波が思わぬ形で影響しているのが「出前・デリバリー業界」だ。
大手ピザチェーンの東京・大手町店では、オフィスへのピザ類のデリバリーがこの1年間で9倍にまで急増。また東京・神田で影響する蕎麦店「長寿庵」でも、出前の注文がこの1年で5倍近くにまで膨らんでいるという。
同様の現象は全国主要都市のオフィス街で発生しており、一部で調理・配達要員不足による人件費上昇や、原材料価格の上昇が顕在化しつつあるという。


こうした現象に、インフレへの影響という観点から強い関心を寄せているのが日本銀行だ。
関係者によれば、2月の日銀金融政策決定会合では、事務局から「おやつタイム等の普及が物価にもたらす影響について」と題した資料が提出され、審議委員の間でもかなりの議論がなされた模様だ。
会議出席者が肥満し、衣類を買い替える頻度が高まる可能性も併せて考えると、「物価を年率0.4%程度押し上げる効果が試算上期待できる」というのが事務局の見立てだという。
結局この日の会合では「おやつタイムの爆発的普及がわが国の物価情勢に与える影響について、強い関心をもってみていく」という点で意見が一致した模様だ。


今後のスポーツ強化策、企業の会議のあり方、わが国金融政策が複雑に絡み合った、本件の動きには今後も注目が必要だ。