小泉首相のGW外遊に阿藤快さんが同行−日テレの企画で

注意:この記事は,将来起こるかもしれない事件を妄想を交えて記したもので,少なくとも現時点においては全く事実ではありません。実在の人物・団体・事件等にも一切関係ありませんのでご注意ください。

エチオピア,ガーナ,スウェーデンの3カ国を訪問した小泉首相のGW外遊を企画したのが実は日本テレビの番組「ぶらり途中下車の旅」であることが6日発覚した。
ぶらり途中下車の旅」は,首都圏の鉄道を中心に,毎回レポーターが特定の路線に乗車,途中下車を繰り返しながらその土地の名物やイベントなどを紹介していく土曜日朝の人気番組。電車に乗ると途中下車せずにはいられないブラリストを多数生み出すなど,まさに国民的人気を誇る番組となっている。しかし,鉄道路線には限りがあるため,ややマンネリ化の傾向も指摘されていた。そんな中で夏休み用の特番として企画が持ち上がったのが,「政府専用機で行くぶらり途中下車の旅」。日テレが今年2月に政府に確認したところ,GW期間であれば専用機を使った外遊は予定されていなかったことから,5日間で1億7000万円と言われるチャーター料を払い,レポーターの代表格である俳優の阿藤快さんを乗せ,ぶらりと着陸して現地の人やモノ,イベントを紹介していくという企画が実現に向けて動き出した。
その後スタッフが「ぶらり感が十分に出て,かつ視聴者の眼にも新鮮に映る訪問先」を調査,その結果として今回の3カ国がピックアップされたもの。
出発に向けて着々と準備が進んでいた4月中旬,小泉首相がたまたま目にした政府専用機の使用スケジュール表に「ぶらり途中下車の旅」が載っているのに気付き,秘書官に問い質し,ようやく首相の知るところとなった。首相は「何で俺に言わないんだ」と不満を露にし,日テレ幹部を呼び付けた。企画の中止もやむなし,と覚悟して首相官邸に向かった幹部を待っていたのは首相の意外な反応。「俺はあの番組が大好きなんだ」「総裁の任期を終えたらぜひレポーターになりたいと思っていた」などとひとしきり「ぶらり通」であることを披露した後,「今回の旅に私も同行することに決めた」と告げ,旅番組のロケが首相外遊を兼ねるという異例の旅になることが決定した。
寝耳に水の状態の外務省が慌てて訪問スケジュールを調整する中,小泉首相とレポーター阿藤快さんの事前打ち合わせも4回に及び,万全の体制のもとで一行は外遊に出発。
もともとは各国をぶらりと訪問する予定だった阿藤さんだったが,首相と同行,というよりも経緯を考えれば首相が阿藤さんに同行する旅となったこともあり,いずれの国でも国賓としての待遇を受け,歓迎晩餐会でも首相に次ぐ席を当てられるなど,旅番組レポーターとしては前代未聞の待遇を受けることとなった。出される料理の一品一品をきちんと紹介する技はレポーターならでは。「いや,何か,アフリカの大地を食べている感じで,感動だなあ〜」というコメントも冴え渡っていた。また,晩餐会ではあらかじめ現地入りしていたナレーターの滝口順平さんが司会を務め,首相のスピーチの後には「おやおや,すっかりごきげんですね〜」などといつもの名調子を披露。晩餐会の模様を伝えるエチオピア国内のテレビニュースでもこの映像が流れて話題を呼んでおり,滝口さんのモノマネがアフリカで流行する可能性が高まっている。
ガーナからスウェーデンに向かう機内では,慣れない食べ物のせいか同行記者団の1人が激しい腹痛と発熱を訴えたため,あわや「ぶらり緊急着陸の旅」になりかけたが,旅慣れた阿藤さんが差し出した「正露丸」を飲むと一発で症状が治まり事なきを得た。
ここまで日本では一切報道されていない今回の顛末は,8月中旬の「ぶらり途中下車の旅」特番で5時間にわたって放映される予定だ。放映される時期は後継総裁をめぐる調整が佳境に入っている頃。この番組が「ポスト小泉」にどのような影響を与えるのか,あるいは全然与えないのか,注目される。