山手線を使った巨大「盆踊り大会」実現へ−東京都などの共催で


注意:この記事は,将来起こるかもしれない事件を妄想を交えて記したもので,少なくとも現時点においては全く事実ではありません。実在の人物・団体・事件等にも一切関係ありませんのでご注意ください。


東京都,JR東日本日本銀行は25日,8月12・13日の日程で「大東京盆踊り大会」を共催することを発表した。
この盆踊りは,JR東日本が提供する山手線の線路を利用した,一周34kmという巨大な人の輪を作って実施するもので,史上最大の盆踊りとしてギネスブックに登録申請を行う予定だ。

そもそもこの企画を最初に検討したのは東京都。ここ数年,地価が割安になったことで都心部にもマンションが林立するなど,就業人口のみならず居住人口も急ピッチで増加しているが,急速に住民が集まったため地域社会が未成熟なままとなっており,犯罪・非行や住民間のトラブルが多発していることが東京都の悩みの種となっていた。こうした状況は,2016年のオリンピック誘致を目指す石原都知事にとっても大至急解決すべき課題として認識していたところ。

石原都知事は,「地域社会の成熟化を促すには,共同で取り組む地域の祭などを復活させるのが望ましく,都としてこれをサポートするために東京全域を巻き込んだ巨大盆踊り大会を開催する」ことを決意,事務方に指示を行った。
当初,事務局が検討していたのは,都営地下鉄大江戸線の軌道を利用した,「地下の大盆踊り大会」。都自身が管理する都営地下鉄であるため軌道使用も自由になること,天候に左右されない開催が可能であることなどのメリットを重視し,石原知事に提案したが,「観客が見れないじゃないか」「だいたい,地下で10万人以上の人間が黙々と踊っているなんて想像しただけで気味が悪い」と知事が酷評。結局石原知事自身がJR東日本に要請し,山手線の使用許可を確保したもの。
地上で10万人規模の盆踊りを行うことで,オリンピック誘致に向けた東京の一体感とエネルギーを演出することも狙っている。

東京都が発表した計画によると,盆踊り大会は8月12日の午後6時にスタート。参加を希望する東京都民は,最寄の山手線駅のホームから線路に降り立ち,音楽スタートとともに盆踊りを開始する。山手線内側の住民は内回り(東京→巣鴨→池袋→五反田→東京),外側の住民は外回り(東京→五反田→池袋→巣鴨→東京)の線路で踊る。それ
ぞれの最寄り駅から約12時間をかけて山手線をノンストップで一周し,13日午前6時に終了となる見込みだ。音楽は山手線各駅のプラットホームの放送設備を利用して大音量で流される予定であるが,12時間という長丁場であり,「同じ曲の繰り返しはマンネリを防止する意味でもなるべく避けたい」という東京都の意向もあり,参加予定者から「踊りたい曲」のリクエストを募る予定だという。

今回の発表は,帰省する田舎のない都民から非常に好意的に受け止められており,インターネットによる参加登録には早くも7万4000人が申し込んできているという。山手線のキャパシティは内・外回り合わせて最大で10万人であり,これを大幅に超えるようであれば,南武線武蔵野線京葉線などを利用した首都圏1都3県を巻き込んだ「超大型盆踊り」に拡張することも検討される模様だ。

なお,日本銀行が共催に加わっているのは,ゼロ金利政策からの決別を図ったばかりの日銀が,巨大な「ゼロ」に見えなくもない山手線を用いた盆踊りで「ゼロ」の供養を行うためだという観測が専らであるが,福井総裁はこれを否定している。ちなみに,日本銀行は盆踊り参加者に対して,「参加賞」として1人につき2000円札1枚をプレゼントすることも発表している。

様々な思惑が絡み合った,巨大なイベントがまもなく実現しようとしている。