能登半島が海上を漂流−根元から折れる(2001年)


注:このコーナーは,1998〜2004年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報が含まれていますのでお気をつけください。


8日早朝,石川県の能登半島が根元から折れて海上を漂流するという前代未聞の事態が発生,関係者は対応に追われている。

石川県庁などの調べによると,8日午前4時半頃,金沢市内各地から「ボキンという鈍い音と地響きを感じた」という問い合わせが警察などに殺到,金沢地方気象台でも金沢市内で震度2相当の揺れを確認した。この問い合わせを受け,石川県警等が県内のパトロールに出たところ,金沢市内から北に約30kmの河北郡高松町あたりから先の半島が本土からみるみる遠ざかっていく現場を確認したもの。

気象台および輪島測候所によると,この冬は季節風や海流が例年よりも強く,半島西岸には強い波風が押し寄せており,永年の荒波による侵食で浮島構造になっていた能登半島の根元部分に相当な負荷がかかっていたという。

能登半島は時速約45kmで北東方向に流され,8日午後4時頃には新潟県佐渡島との衝突が危惧されたが,ごく一部が擦り合っただけで無事通過,この衝撃で驚いた佐渡島のトキ2羽が再び産卵するというおまけまでついた。9日午前6時には津軽海峡に入り,潮の流れが緩やかになり,一旦函館市付近に接岸し,函館の朝市を見にきた観光客が間違って輪島の朝市で買い物をしてしまうという微笑ましいハプニングも見受けられた。しかし午後3時頃には再び潮の流れが速くなり,見物のため能登半島に上陸していた北海道民および観光客約200名を乗せたまま再び半島は離岸,太平洋に向って漂流を始めた。

海上保安庁によれば,10日午前10時現在,能登半島宮城県金華山沖550kmの太平洋上を米国方面に向って時速30km前後で漂流している。金沢地方気象台輪島測候所からの無線連絡によれば,能登半島上には現在観光客も含めて約21万人が乗っているとのことで,大半は半島が漂流していることに気付いていないが,漂流の過程で半島が南北逆向きになってしまい,「太陽が西から昇っているがどういうことか」といった問い合わせが測候所に数件寄せられているなど,徐々に異変に気付き始めた模様。

今後の能登半島の進路について,気象庁では「現在の太平洋上の海流から推測すると,能登半島は約1年半をかけて北太平洋を回遊し,最終的にはハワイのオアフ島に接岸する可能性が最も高い。また転覆や沈没の可能性は現在のところ非常に低い」としている。能登半島輪島市では,事態に気付いた市民らが市役所に集まり始めており,「オアフ島に接岸すると全員にレイを掛けてもらえるのか」「ハワイの気候で輪島塗の生産は可能か」「能登半島のイメージキャラクターは石川さゆりから高木ブーに替えるべきか」「ハワイの一部になってもやはり電力は北陸電力が供給するのか」「マカデミアナッツは本当においしいのか」といった数々の疑問や課題について検討している模様。

なお,現在アフリカ諸国を歴訪中の森首相は,故郷のこうした事態に対して「故郷は遠きにありて想うもの,というからまあいいんじゃないか」と発言,残された石川県民を激怒させており,「森首相の帰国を阻止する市民の会」が旗揚げされるなど,抜き差しならない事態を迎えつつある。