長野県知事選,無効に−選管が致命的ミス,田中氏はチュニジアへ(2000年)


注:このコーナーは,1998〜2004年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報が含まれていますのでお気をつけください。本日は,6年前の田中康夫知事誕生時のニュースをお届けします。今回の選挙に関するニュースではないのでご注意ください。


さる15日に投票・即日開票が行われ,無所属で作家の田中康夫氏が初当選した長野県知事選が,同県選挙管理委員会の初歩的かつ致命的なミスで無効となることが判明し,選管では対策に追われている。
これは今回の選挙で落選した池田前副知事陣営から「投票所で渡された投票用紙に『Tunisia』という文字が印刷されていたがあれは何なのか」という照会がなされたことがきっかけ。選挙管理委員会で調べたところ,今回の選挙で使用された投票用紙全てに同様の文字が印刷されていることが判明。ただちに投票用紙を製造・納入した(株)日本特殊紙印刷加工(東京・墨田区)に問い合わせたところ,同社の単純な納品ミスであることが判明した。
同社は投票用紙製造分野で世界のトップシェアを占めるメーカーで,世界中から投票用紙を受注していることで知られている。今回の長野県知事選の投票用紙印刷とほぼ同時に,タイのバンコク市長選,広島県福山市長選,北アフリカチュニジア共和国大統領選挙選の3選挙の投票用紙を受注しており,本来チュニジアに納入すべき投票用紙を間違えて長野県に納入してしまい,選管もこれを確認しないまま実際の選挙で使用してしまったものと見られる。
今回の選挙で使用された投票用紙は選管の規定で定められたものと異なるため,一旦選挙は無効となるが,問題なのは既に使用された投票用紙の扱い。チュニジア共和国からの注文で製造された投票用紙は同国特有のツル科植物「シダラネ・エスカノ」の繊維を漉き込んだ特注仕様のものとなっている。同国ではシダラネ・エスカノは「神の言葉を書き記すための神聖な植物」とされており,これを使用して製造した投票用紙に書き込まれた内容は絶対視される。このため,同国では11月下旬に予定していた大統領選挙を改めて実施することはせず,今回の長野県知事選で当選した田中康夫氏を次期大統領(任期5年)として招聘する意向を固めつつある。
こうした情勢について,田中氏は「もともと長野県知事になるというのもひょんな縁で始まった話。ひょんな縁で日本を出てチュニジアの大統領になるというのも私らしい」と,前向きな姿勢を示した。
一方で長野県知事選挙の再実施については,既に(株)日本特殊紙印刷加工が長野県知事選挙用の投票用紙を誤ってチュニジアに発送してしまっており,またチュニジア大統領選の実質的な投票を長野県民がしてしまったこととのバランス感から,11月12日の再投票はチュニジア有権者を対象として実施されることになりそうだ。
この見通しを受けて,前回落選した池田陣営では急遽カイロ経由でチュニジアの首都,チュニス入りし,早速空港前で遊説を開始している。今後他陣営も続々とチュニジア入りするものと見られ,長野県政の改革をチュニジア国民に訴えるという,極めて焦点のぼけた選挙戦が展開されることになりそうだ。