街にあふれる希少生物−問われる飼い主のモラル(2005年)


注:このコーナーは,1998〜2005年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。内容は,実在の人物・法人等とは一切関係ないほか,時代の変遷により現在では実在しない法人名・個人名等も登場しますのでご承知置きください。また,記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報が含まれていますのでお気をつけください。


民家や駅のホームでニシキヘビが発見されたり,川崎の運河でホオジロザメが発見されたりと,このところ常識的に考えられない場所で危険な動物や希少生物が発見,保護されるケースが続発している。今週も次のような事件が相次いでおり,ペット飼育における飼い主の責任を問う声が一段と強まりそうだ。

3日午前7時ごろ,JR五反田駅ホームのベンチ下で「鈍い銀色の光を放つ小動物がいる」という匿名の連絡を受けて,同駅係員が保護したのは,体長60cm,体重6kg,手と足が2本ずつあり,全身がしっとりと濡れている生物。意味は不明ながら体系だった言語らしきものを口から発しており,同駅では「断定できないが,宇宙人の可能性も否定できない」としている。10歳前後の児童がこの動物をベンチ下に置き,泣きながら走り去ったという目撃情報もあり,「何らかの事情で親に無断で宇宙人を飼っていた小学生が,その存在を知られてしまい,やむなく捨て去るために置いていったのではないか」という見方が有力だ。
五反田駅では警察に引取りを要請したが,「所轄で判断できる事項ではない」と謝絶され,やむなく駅長室で保護しているという。駅長が自腹で提供したご飯と納豆,わさび漬けを結構な勢いで食べるなど,「相当日本人の食生活に馴染んでおり,本当に宇宙人がどうか疑わしい」(同駅員)面はあるものの,米国NASA等も強い関心を寄せており,今後の調査結果が注目される。

1日午前2時半ごろ,首都高速環状線の飯倉近辺を「30頭前後のバッファローが全力で走っている」との通報があった。警察で行方を追ったところ,このバッファロー30頭は時速50km前後のスピードで午前3時半時点で東北自動車道に入り,北上を続けていることが確認された。場所が六本木に近いことから,警察では「六本木近辺に居住する裕福な資産家がペットとして飼っていたものが逃げ出した,もしくは捨てられたのではないか」と見て,捜査に乗り出している。
最も疑われているのはライブドア堀江貴文社長。堀江氏は昨年の近鉄バッファローズ買収に名乗りを挙げた際,大阪ドームにたびたび足を運ぶなど,ファンの理解と共感を得るためのパフォーマンスを繰り広げていたが,当時親しい関係者に「あとはバッファローをペットとして買えば完璧だ」と語っており,「一人で5室を借りている六本木ヒルズの住居等内で,バッファローを飼っているのではないか」という噂が絶えなかった。事実,堀江氏の部屋の階下の住民は「1日に3回くらい,ものすごい振動が伝わってきて怖い」と語っている。警察関係者は,「結局バッファローズ買収が幻となったことから,バッファローを飼育し続ける意味がなくなり,騒動から1年を過ぎてほとぼりが冷めたと判断,密かに路上に放ったのではないか」と見ている模様だ。
なお,バッファローの行方については「元バッファローズのメンバーがたくさんいる仙台を目指しているのではないか」との見方が有力だ。

なお,4日午後5時過ぎに「首相官邸の庭でマントヒヒがうろうろしている」という情報が流れたが,麹町警察署員が急行したところ,マントヒヒではなく,らくだのシャツとももひきのみを着用し,泥酔して顔を真っ赤にした森喜朗前首相であることが判明,ただちに保護した。森前首相は「首相官邸の毒キノコ狩りだ」などと意味不明な言動を繰り返し,手には毒キノコを握りしめていたという。
麹町署では,「なぜももひき姿だったのか」という点に重点をおいて森前首相に事情聴取を行う予定だ。