欧州連合(EU)にモンゴルが加盟か?−サルコジ大統領の強力な推薦で

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フランスのサルコジ大統領の訪日を発端に,EUが揺れている。

16日に就任,その足で早速ドイツ訪問を行ったサルコジ大統領の,EU外の最初の公式訪問先は米国との見方が有力だった。日本については,知日派として知られるシラク前大統領への反発もあり,「ポマードをつけた太った男の取っ組み合い(=大相撲)の何がいいのか」と発言したと報じられる等,「訪日は相当先になる」との見方が強かった。
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=214987


そんななか,大きな波紋を呼んだのが18日に発売された写真週刊誌「FRIDAY」に掲載された1枚の写真。まわし姿で四股を踏む若き日のサルコジ大統領がはっきりと写っている。
同誌の記事によると,サルコジ大統領はパリ大学在学中,同大学の相撲部に所属。小兵ながら頭脳的な取り口で抜群の成績をあげ,同部の主将を務めるまでになったという。
そんなサルコジ青年が3年生のときにフランス代表として挑んだ「欧米学生相撲選手権」が彼の転機となったとしている。米国・アトランタで開催されたこの大会の1回戦でサルコジ青年は,ハワイ代表として出場していた現在の東関親方(元関脇高見山)と対戦。フランス国内では無敵だったサルコジ青年も東関親方の圧倒的な体格とパワーの前にわずか1秒で土俵外に吹き飛ばされた。この取組みの後,サルコジ青年は相撲部を退部し,以後相撲には一切関与しなくなったという。
先の「ポマード」発言は,「このときに感じた言いようの無い屈辱感が反映されているのではないか」と見た日本政府は,「サルコジ大統領の自尊心を回復させることで,日仏関係の円滑化を図る」という観点から秘策を練り,一か八かでサルコジ大統領に公式訪問を要請。これに対して大統領から「すぐ伺う」と快諾の返事があり,大統領就任後わずか1週間の23日に訪日が実現したもの。
日本政府が用意した秘策とは,サルコジ大統領への「名誉横綱」称号の授与。「この称号を与えることで傷ついたプライドを一気に回復させ,その勢いでシラク前大統領以上の親日派になってもらう」という狙いで,「前例が無い」として授与を渋る日本相撲協会を首相自ら説得。教会の内諾を得て,フランス側にこの内容を提示し,サルコジ大統領来日が実現したという。


23日の来日後,直ちに両国国技館で行われた「名誉横綱」伝達式では,緋毛氈の上で使者の口上を聞き終えたサルコジ大統領が,大銀杏のかつらを被った姿で「謹んでお受けします。三寒四温の精神で横綱の名を汚さぬよう精進します」と,最近の定番である「四文字熟語」を織り込んだ挨拶を日本語で返した。
その後行われた両国国技館から赤坂の迎賓館までのパレードでは,沿道の観衆にかつら姿のまま手を振って応える等,日本側の歓待にすっかり満足した様子。翌24日に衆議院本会議場で行われた国会演説では,赤のジャケット・青のシャツ・黄色のネクタイ姿で登場,演説の冒頭で「おいら,ルパーンさーんせい!」とぶちかまし,中堅・若手の議員らから「似てるー!」などの声が飛んだ。演説終了後は,次元大介に扮した安倍首相石川五右衛門に扮した小泉前首相峰不二子に扮した井脇ノブ子議員とともに記念写真におさまり,日仏友好を堅く誓い合った。


こうしたサルコジ大統領に対する厚遇に不満を抱いたのが,大相撲の力士達。中でも,ブルガリア出身の琴欧洲エストニア出身の把瑠都(バルト)らは,はるばる欧州から入門し,血のにじむような思いで努力してもなお手の届かない「横綱」という地位を,同じ欧州人がやすやすと手に入れたことに激怒。
横綱には横綱の義務を果たしてもらおう」と,25日午前5時に迎賓館を訪問。警備員を張り手で倒した両関取は,そのままサルコジ大統領の寝室に侵入すると,「横綱!出稽古に参りました!我々若い衆に胸を貸してください!」と叫ぶと上半身だけ起きた状態のサルコジ大統領に突撃,激しいぶちかましを見舞った。ひとたまりもなく窓際まで吹っ飛んだ大統領は失神,左肩脱臼の重症を負い,両関取は「横綱!ごっつあんです!」と言い残すとその場を立ち去った。


サルコジ大統領の怒りは凄まじかったが,意外にもその矛先は日本政府や相撲協会ではなく,両関取の故郷であるブルガリアエストニアの両国に向かった。
両国とも近年のEU拡大に伴い,新規加盟した国であるが,「あのような乱暴者を生み出す国が同じEUにいることが耐えられない」と,日本からの帰途,直接ブリュッセルEU事務局に立ち寄り,除名を求めて猛抗議。かつてEU憲法の批准が国民投票で否決されるなど,元来EUのあり方,特に東方拡大に批判的なスタンスが目立つ同国では,これを機に「ブルガリアエストニアの除名が不可能ならば我が国がEUから離脱すべき」との強硬論も国内で急速に台頭してきた。


こうした状況を打破すべく動いたのが横綱朝青龍
大相撲夏場所を終えたばかりの30日に渡仏し,エリゼ宮を訪れた朝青龍関は,「横綱同士,腹を割って話し合おう」と,包帯も痛々しいサルコジ大統領と2人きりで3時間にわたり会談。会談終了後,記者団の前に姿を現したサルコジ大統領は晴れやかな表情で「朝青龍関の,相撲を思う純粋な気持ちに心を打たれた。不良力士の所業でいちいちEU除名だとか騒いではいけない,横綱たるものもっと地中海のように広く穏やかな心を持て,と諭された」と会談内容の一部を披露。ブルガリアエストニア両国の除名要求を撤回し,フランスもEUにとどまることについて国民に理解を求める声明を出した。
また,サルコジ大統領は「朝青龍関のような偉大な横綱を輩出したモンゴルという国を尊敬する。ぜひ,EUに加盟されるよう私から要請したい」と言及。記者団からの「東方拡大にもほどがある。その前に未加盟の東欧諸国やトルコの加盟問題をクリアすべきでは」との質問に対し,「近くの親戚より遠くの他人,という日本のことわざがある。モンゴルはまさにそういう国だ」と,日本で間違って覚えたことわざまで引用して自説を曲げなかった。
日本政府では,サルコジ大統領がここまで朝青龍関を持ち上げる真意を測りかねているが,「相撲好きになってもらうという作戦が成功した証」と前向きに捉えることにしている。


EUの拡大路線と日仏関係と大相撲が複雑に絡み合った取組みがどういう千秋楽を迎えるか,予断を許さない。