高橋尚子選手が問題発言「国民栄誉賞はイヤ」−森首相急遽訪欧へ(2000年)


注:このコーナーは,1998〜2005年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報および今日の状況に合わない情報が含まれていますのでお気をつけください。


シドニーオリンピックの女子マラソンで,日本女子陸上史上初の金メダルを獲得した高橋尚子選手(積水化学)が,森首相との懇談でハプニング的な発言を行い,官邸は対応に追われている。

これは,国民栄誉賞の授与が内定したことを受けて森首相が官邸に同選手を招き,授与の意向を正式に伝達しようとした際に高橋選手が首相に「国民栄誉賞なんかいらないから,ノーベル賞をください」と訴えたもの。

森首相は「ノーベル賞にはスポーツ選手を対象にしたものはないし,私が決めることもできないから・・・」とあきらめるよう懇願したが同選手は聞きいれず,同選手の指導者で懇談に同席した小出監督も「Qちゃんにはノーベル賞こそふさわしい」と激しく森首相に食ってかかった。



背景には,今回ノーベル化学賞を受賞した白川筑波大名誉教授(64)が,同選手の遠縁であることが発覚したことがありそうだ。金メダル獲得+国民栄誉賞で親類縁者の注目を一気に集めた高橋選手にとって,遠縁とはいえノーベル賞という破格の賞金と名誉を伴う賞の受賞者がの出現は,それだけ親戚内での注目度が落ちることを意味しており,彼女のプライドが許さないのではとの見方が出ている。

いずれにしても高橋選手への国民栄誉賞授与でその人気にあやかろうとしていた森政権にとっては思わぬハプニング。高橋選手にそっぽを向かれるのが何よりも恐い森首相は16日から急遽訪欧する日程を組み,スエーデン王立アカデミーやノルウエーのノーベル賞委員会を訪れ,大規模な経済協力やノーベル財団への寄付等を絡めて,高橋選手へのノーベル賞授与を不退転の決意で訴える予定。


問題となるのはどの部門での授与とするかであるが,官邸筋は「新たなジャンルを設けてもらう方向で交渉を行う予定」としており,今回の森首相の訴えに委員会サイドがOKを出せば,高橋選手には世界初の「ノーベル努力賞」が贈られることになりそうだ。


また官邸筋では「この際ついでだから」という理由で,同時にシドニーオリンピック男子柔道銀メダルの篠原選手に対しても「ノーベル残念賞」を授与するよう働きかける予定であることを示唆したが,こちらの方は難航が予想される。