アシックス,驚異的な水着開発−水泳界を超えて日本社会全体に浸透へ


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スポーツ用品メーカー大手のアシックスが開発した競泳用水着が,日本の水泳界のみならずビジネス界をも大きく変えようとしている。


発端となったのは,英国SPEEDO社が開発した新型競泳用スーツ「レーザー・レーサー」。
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これを着用した各国の水泳選手が世界新記録を連発しているが,日本選手は契約上,アシックスなど国内3社の水着を着用せざるを得ず,北京五輪など今後の国際大会での苦戦が懸念されていた。
このため,何とかこの事態を打開したい日本水連では,3社を呼んで「SPEEDO社の製品に対抗できる新技術を盛り込んだ水着の開発」を5月30日という極めて短い期限付きで要請。
極めて短期間での無理な要求であり,3社とも辞退するものと予想されていたが,期日の30日にアシックス1社のみが,新技術を盛り込んだ水着の試作品を日本水連に持参したものだ。


アシックスが持参した水着は,SPEEDO社のレーザー・レーサーが「極限まで水の抵抗を減らす」というコンセプトで開発されたのとは全く異なるアプローチの製品だ。
人間,最後は根性。どれだけやる気があるかで結果なんていくらでも変わる」という精神論をベースに,「選手のやる気を最大限に刺激し,推進力を極限まで高める」というコンセプトの商品化を狙ったものだ。

人間の身体に存在する,「やる気」の増大に関係する477箇所もの「ツボ」を,水着の内側の突起により同時に刺激し,着用者のやる気を「最大で平常時の400倍」(開発者)まで増大させるというこの水着の開発には,日本国内の有力指圧師ら7名も参加。お互いに「やる気」の出るツボを押し合いながら徹夜で開発作業を続け,わずか4日間で試作品の完成にこぎつけ,早くも全開の「やる気」を見せつける形となった。


28日,試泳を要請された北島康介選手が同社のプールに登場。水着を着用した途端,「うおー」という叫び声とともにプールに飛び込み,平泳ぎ100mで自己記録を2秒39も短縮するという驚異的な世界新記録(未公認)を樹立,このスーツの性能の凄さを実証した。


このテスト結果を受け,アシックスではSPEEDO社に対抗して「ヤルキ・レーサー」と名付けたこの水着を正式発表。
イメージキャラクターには「やる気,元気,いわき!」でおなじみの衆院議員・井脇ノブ子代議士を採用した。

井脇代議士は壇上に水着姿で登場したが,元来やる気が「平均的人類の20倍ある」と言われており,水着着用によりやる気が「人間の限界を超えるレベルまで増大してしまった」(ミズノ関係者)ため,取材のカメラの前で失神してしまうという微笑ましいハプニングも発生した。


正式発表後,日本人選手がこの「ヤルキ・レーサー」で続々と自己新記録を打ち立てるなど,予想以上の成果をあげ始めた中で,この水着の「やる気増大効果」に注目したのがNTT東日本
「社員のやる気向上で業績がどこまで上がるか試してみたい」という単純な発想で,「ヤルキ・レーサー」500着を購入。試験的に104(番号案内)担当社員に着用させ,業務に当たらせたところ,「通常1人で1時間に75件対応するのが限界だったのに,1時間に860件の番号案内をこなす社員が出た」など,想像を絶する効果が確認された。

このテスト結果を聞いた各企業でも続々と「ヤルキ・レーサー」の導入施行を開始,「タイピングスピードが8倍に向上した」「3時間で22台の新車を販売した」「1日で国内出張9件をこなした」「同時に15本の電話に応対した」等の驚異的な成果が続々と確認された。

1ヶ月の試行結果を受けて,社員全員に「ヤルキ・レーサー」の着用を義務付けた三菱地所では,業務スピードが平均で8倍に上がったことを受けて,この7月1日から社員の就業時刻を午前10時から11時までの1時間に短縮。社員にとっても「午後が自由に使えるので非常に嬉しい」うえ,会社側にとっても「昼食前に帰宅させるので社員食堂等の福利厚生を削減できる」と非常に好評だ。
また,東武百貨店では就業時刻は変えない代わりに,「週休6日制」の導入を決定。「毎日が暇で,会社に行く日が楽しみでたまらない」という社員まで出るなど,これまでの労働に対する価値観が大きく変わりそうな動きが出ている。


ヤルキ・レーサーを脱ぐと何もする気が起こらなくなった」「ヤルキ・レーサーを着用したまま退社後飲みに行くと勢いが止まらず,少なくとも7次会まで行ってしまう」など,副作用を心配する声も一部にあるが,全国的な「ヤルキ・レーサー」導入の流れは止められない。

海外各国の水泳選手やビジネス界も「ヤルキ・レーサー」導入の動きが加速し始めており,一転して追う立場に立たされた英SPEEDO社では,劣勢挽回のため「ビジネス上避けられない社内外での軋轢・抵抗を100分の1以下に削減できる」という新型ビジネススーツ「レーザー・レーサー・フォー・ビジネス」の開発に着手するなど,しばらく水着をめぐる争いから目が離せそうにない。