森田健作知事の「千葉県青春化計画」いよいよスタート


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森田健作・千葉県知事の打ち出した「青春路線」が予想外のペースで軌道に乗り始めている。


有力候補が乱立する激戦を制した森田知事は,8日に行われた県議会での所信表明演説で,持論とも言える「青春半島・千葉」というキャッチフレーズを披露。満場の県議らの失笑と冷笑を買った。

この日知事が提案した「千葉県における『青年』の定義を『65歳未満』とする」という条例案は全会一致で否決されるなど,先行きが思いやられる船出かと思われた。


しかし翌9日には,単なる「タレント知事の思いつき」ではないことが早くも明らかになり始めた。


この日,日本の空の玄関・成田空港は,5月1日から空港名を「成田青春空港」に変更することを発表した。
近年の若者の海外旅行離れを憂慮していた成田空港サイドと,森田知事の熱い想いが早くも融合して実現したものだ。
30歳以下の旅行客の空港施設利用料を80%割り引き,管制塔の上部には高さ5mの森田知事の頭部像が据え付けられ,旅立つ飛行機をさわやかな笑顔で見送ることになった。今後も順次,世界初の「青春空港」の名に恥じないサービスを打ち出していく予定だ。


また,青春を謳歌するには健康が不可欠であるとして,森田知事は県内に本拠地を置くNPOらと連携して,県内580会場での「早朝乾布摩擦運動」の実施を発表。
参加者にはスタンプカードを配り,毎日参加するたびに押されるスタンプが100個貯まると,千葉県名産の落花生が3日間食べ放題になるという,県民垂涎の特典が付くこともあって,10日の初日には午前5時30分の時点で各会場合計168万名もの参加者が集まる,大盛況のスタートとなった。

「この勢いなら,3ヶ月もしないうちに日本一健康な県になれる」と知事は意気盛んだ。


一方で,大人の配慮も忘れていない点に森田知事の老獪さが見え隠れしている。

「青春とは,時に無謀なことにチャレンジするものです」と演説で表明したとおり,同県内に世界で最も高い建築物を建てることを決意。
ドバイで年内に完成が予定されている世界最高層の建築物「ブルジュ・ドバイ」(818m)を抜く,1,028mという超々高層タワーを千葉県勝浦市内に建設することで同市と合意した。

タワーについては,県内市町村で水面下の誘致合戦が続いていた模様だが,タワーの名称にこだわる森田知事の意向を受けたコンペで「天まで駆けろ!勝浦青春タワー」という,一般人には耐えがたい恥ずかしい名称を提案した同市が見事に建設予定地に内定したものだ。

総工費は約2,800億円が予定されており,その大半を「青春まっただなか!千葉県民債」の発行で賄う方針だという。この県民債は,青春の名のとおり,発行後10年程度は利払が無く,11年目からタワー入場料収入の50%相当額が利息として支払われる「出世払い型債券」として発行される見込みだ。

こうした公共事業の遂行により,知事は「世界で最初に経済危機から脱出して,百年に一度の青春祭りを県内で開催して世界中から観光客を集めたい」と壮大な展望を示している。


県内企業にはビル屋上での「昼休み円陣バレー」を強力に推奨し,千葉テレビでは「おれは男だ!」の再放送が18%もの視聴率を獲得するなど,千葉県内には確実に「青春」というよりも「昭和」の光景が蘇りつつある

次なる森田知事のターゲットが何なのか,県民の視線は知事の一挙手一投足に注がれている。