ビジネスマン向けダイエット手法に新潮流−業務文書を活用


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ビジネスマン向けの新たなダイエット手法が,社員の健康管理を重視する企業を中心に関心を集めている。

従来のダイエットは運動もしくは食事制限が中心であり,いずれも多忙なビジネスマンにとって,継続的に実践するのは困難だと言われてきた。

そんななかで最近注目を集めているのが,「業務文書ダイエット」だ。

これは,業務文書を意図的に理解しにくい内容にして,脳の活動負荷を高めることで消費カロリーを増加させるというものだ。

脳の消費カロリーについては諸説あるが,人間の基礎代謝のおよそ2割程度を占めているという説が有力であり,仮に脳の活動負荷が2倍になれば,1日当たりうどん1杯相当のカロリーが新たに消費されることになるという。

これまで「簡潔」「分かりやすさ」ばかりが重視されてきた業務文書にとっては,まさにコペルニクス的転換とも言える。



飲料大手のカルピスでは,出張の削減や電子メール・TV会議の普及等により社員の歩行距離が大幅に短くなったことで,「ここ5年間で社員の平均体重が4kg増加した」(同社人事部)という。このため,10月から本格的に「業務文書ダイエット」に取り組み始めている。

まず同社が手がけたのが,文書作成の社内ルールである「文書の基本」の廃止だ。

簡潔さを旨とする文書標題の付与や,見出しの付け方,語尾の表現,フォントサイズ等,事細かに指定していたこのルールを廃止,「今後の文書は作成者が自由気ままに作ること」とされた。

同社では,「消費カロリーの高い文書の模範例」として,商品企画部のAさん(29)の作成した数々の文書を公表した。
見出しも何も無く,本文を改行もせずただひたすら書き続け,最後まで読んでも何が結論なのか,容易には理解しがたいこれらの文書こそ「脳の活動負荷を最大限に高めることが出来る」と,同社人事部は絶賛

これまで,文書を作成するたびに上司の怒りをかっていたAさんの周囲には「どうすればこんなに分かりにくい文書が書けるのか教えてほしい」と指導を乞う同僚らが殺到しており,Aさんは「お荷物社員からヒーローに…まさに与野党逆転下剋上という気分です」と,かなり分かりづらい表現で喜びを表している。

この流れに目を付けたSBIネットシステムズ(東証マザーズ上場)では,文書スキャン技術を応用して,「ダイエットの目安」として,その文書を読むことで消費されるカロリー数を測定するサービスを開始してしている。カルピスでは早速契約を締結し,半年後を目途に,社内の全文書の表紙右上に「消費カロリー数」を表示することを義務付ける予定だ。

また「Lotus Notes」を展開するIBM社も,電子メールにカロリー自動計算・表示機能を搭載した「Notes 8」を来年2月にリリースすることを発表,急速に「業務文書ダイエット」は広がりを見せつつある。

今後は,分かりやすい文書を上司に見せた担当者が「なぜ誤字脱字が全然ないんだ!」「結論が分かるような文書を書くな!」などと怒鳴られる光景があちこちで見られることになりそうだ。