大学間の「国際競争力強化」競争が激化

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日本の大学の国際競争力を高める試みが多様化し始めている。

今年1月に東京大学が「秋入学」への移行方針を明らかにしたことを契機として,多くの大学が国際競争力強化の観点からの対応策検討に着手している。一橋大学(授業の秋開始)や早稲田大学(4学期制導入)などが既に検討内容を公表しているところだ。

ただ,これらはあくまで「制度」の変更に過ぎず,それだけで競争力が高まることが保証されるものではない。このため,さらに独自色の高い取組みで海外の大学に打ち勝とうとする取組みも始まっている。



名古屋大学が4月の新学期から導入するのは「24時間講義」制度だ。
その名の通り,講義スケジュールを休日一切無しの24時間に拡充,卒業に必要な単位数を従来の5倍に増やすという画期的な内容だ。
講義スケジュールは年間365日全てにわたり,第1限(午前0時〜午前1時30分)からスタートし,食事等のための休憩時間を挟みつつ,第14限(午後10時15分〜午後11時45分)で終わる。
卒業のためには,学生は毎日このスケジュールの中で平均10コマ程度の講義を受けて,単位認定を受ける必要がある。

同大学の浜口道成総長は「世界一厳しく濃密なプログラムで学生と研究者にプレッシャーを与えながら成長させてこそ,国際競争に打ち勝てる」と,この制度導入の趣旨を語る。

既に4月からの2・3・4年生向け講義スケジュールが学生向けに発表されており,講義名には学生への配慮から「早朝の会社法」のように時間帯が分かりやすい名称が付されている。
現時点で学生の関心を集めているのは「昼下がりの複雑系科学演習」「夜更けのマクロ経済学」「真夜中のバイオテクノロジー」「夜明けの流体力学などだ。
厳しさと妖しさが入り混じったこのプログラムを経て,数年後にどのような学生が社会に飛び立つことになるのか,注目される。



わが国最大の学生数を誇る日本大学ならではの取組みも始まろうとしている。
25年度から,入学資格をメジャーな苗字を持つ学生に限定し,センター試験の結果をもとに合否を決定,苗字に応じて「スズキ学部」「タナカ学部」「サトウ学部」などに入学させるというものだ。
学部内ではさらに名前で学科が分かれ,「タナカ学部ユリ学科」には同姓同名の「タナカユリ」さんばかりが所属するという仕組みになる。

大塚総長は,この狙いについて次のように語っている。「個性の確立と発揮無くして国際社会での活躍はあり得ない。同姓同名さんだらけの環境を作ることで,名前という最小限の個性を剥奪すれば,学生は自分の個性をどうやって発揮するか真剣に努力せざるを得なくなる」

サトウ学部で具体的に何を勉強するかは「世界に雄飛するサトウさんにふさわしいプログラムを今後検討する」と現時点では未定だというが,早くも同校には全国のヨシダ・イノウエ・ササキさん等「準メジャークラス」と言える苗字を持つ受験生から「我々に受験資格はあるのか」という問い合わせが殺到している模様だ。

現時点では全く想像が付かないが,将来どのような逸材が世界に羽ばたくことになるのか,期待したい。