「釈迦に説法」禁止で与野党合意−一部で反発も


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民主・自民・公明など与野党は7日,緊急で両院議院運営委員会を開催し,今後の国会答弁等において「釈迦に説法」という言葉の使用を禁止することで合意した。


「釈迦に説法」とは,ある分野で高い知見を有する人に向かって,その分野に関する知識を披瀝する僭越さ・愚かしさをあらわすことわざだが,日常会話においては,対話の相手を持ち上げる際の常套句としても使用されている。
東洋大学の阪木一義教授は,国会での質問・答弁におけることわざの登場頻度を研究しているが,その調査によれば,平成元年以降の使用頻度では,「猫に小判」の8回,「二階から目薬」の19回,「覆水盆に返らず」の26回などに対し,「釈迦に説法」はダントツの1,652回を記録しているという。


議院運営委員会が問題としたのは,「釈迦に説法で恐縮ですが…」という口上の後には,往々にして誰もが知っているようなつまらない解説・説明が長々と続くことが多い点だ。
政治が失った国民の信頼を再び取り戻すには,国会における限られた時間での議論の質を向上させることが何よりも不可欠。そのためには,内容の薄いダラダラした答弁を排除する必要がある,との認識のもと,委員会は「『釈迦に説法』という言葉の禁止が,議事進行の効率化につながり,充実した議論を促す」という見方で一致したものだ。


全ての国会議員中,最も多く「釈迦に説法」を口にした前原誠司民主党政調会長(過去3年間で合計14回使用)は「相手に対する畏敬の念を表しただけだ」と,やや不快感をにじませながらも「決定には従う」と述べた。


一方で,今回の決定に怒り心頭なのが民主党の仏教議員連盟のメンバーらだ。
議連会長の鳩山由紀夫氏は,訪問先のイラン・テヘラン空港で「釈迦の尊厳に対する冒涜だ。言論の自由や信教の自由を踏みにじろうというのか」と強い調子で決定を批判した。
この決定が釈迦の誕生日(旧暦)とされる4月8日の前日になされたことも,メンバーの心情を逆なでする形となっている。「楽しい花まつりの前日にまさに冷水を浴びせるような決定をするような連中の意見など聞く必要はない」として今回の決定を無視する方針を固めた。


意見が対立するなか開催される今後の国会でのやりとりがどうなるのか,内容の濃い議論が果たして実現するのか,注目が必要だ。