東京メトロ副都心線・東急東横線などに「ミステリー列車」登場

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3月29日からみなとみらい線東急東横線東京メトロ副都心線西武池袋線東武東上線を走り出した「ミステリー列車」が,賛否両論を巻き起こしている。


これら5線の相互乗り入れは,3月16日にスタート。
最大で4路線・90km近い距離を連続走行する今回の相互乗り入れについては,沿線文化が全く異なっていることから,様々なトラブルが生じている模様だ。
例えば東武鉄道には,元町・中華街方面からやってきた列車について「座席にラー油が付着していた」(40代・女性),「床に麻婆豆腐がこぼれていて滑った」(20代・男性)などの苦情が寄せられているという。一方,東急電鉄にも「車内アナウンスが北関東なまりで聞き取りづらい」(10代・女性),「東武の車両の車内広告は見たことない会社ばかり」(20代・男性)などのクレームが寄せられている模様。


こうしたクレーム処理をめぐり話し合った東武・東急の両社だったが,埒が明かず一触即発の危険な空気となったため,東京メトロが間に入り,善後策を協議することとなった。


東京メトロが調査した結果判明したのは,クレームを寄せてくる客の大半が「実は相互乗り入れ先の地域をよく知らない」という事実。
例えば,クレームを寄せた東急線の乗客のうち,実際に東武東上線エリアを訪ねたことがあるのは全体の7%にとどまっていた。こうしたことから,「相互乗り入れに必要なのはまず,相互理解の精神を養うこと」という点で東急・東武の両社は一致。
これを実現するためには,「強制してでも一度は相手のエリアに行ってもらうことが重要」という判断から,冒頭の「ミステリー列車」運行を決断したものだ。


ミステリー列車は1日に5本程度運行される。
もちろん乗客には事前には知らされず,横浜発渋谷行き各駅停車が,横浜駅を出発した途端にノンストップの東武東上線森林公園行きに変身する,といった仕掛けだ。


29日に横浜から日吉に向かおうとして,たまたまミステリー列車に乗ってしまい森林公園駅まで連れて行かれた川上忠行さん(38)は,「重要な会議に出れなくなり本当に迷惑だ」と怒り心頭。
しかし一方で,初めて訪れたという森林公園の印象について「何となくシベリアの針葉樹林みたいなイメージが頭にあったが,意外にきちんとした住宅街が広がっているのでびっくりした」とも語っている。
同様に,森林公園から川越に買い物に出かけようとしていた長野恵さん(31)は,突然横浜・中華街まで連れて行かれる羽目になり困惑しながらも,「日本語が通じるので驚いた」「駅内に無料の餃子食べ放題コーナーがあってビックリ」とご満悦だ。


ビジネス界では「商談を妨害する暴挙だ」として,日本経団連日本商工会議所等が抗議声明を出している。しかし,異なる地域間の相互理解を地道に深めさせようとするこの「ミステリー列車」の効能に注目する自治体関係者は少なくない。
姉妹都市関係にある鹿児島市(鹿児島県)と鶴岡市山形県)の間をノンストップで走り,一層の交流を深める「超長距離ミステリー列車」も水面下で企画されている模様であり,鹿児島・山形両県内で鉄道を利用する場合には注意と覚悟が必要になりそうだ。