安倍首相,「俺のフレンチ」で予期せぬピンチに

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立食スタイルで本格高級料理を提供して大人気の「俺のフレンチ」が,思わぬ形で安倍内閣を危機に陥れようとしている。

「俺のフレンチ」(運営:俺の株式会社)は,ブックオフコーポレーション創業者の坂本孝氏が69歳にして初めて挑んだ飲食業だ。フレンチ以外に「俺のイタリアン」なども展開し,低価格高級料理路線で爆発的な支持を得ている。
昨年は和食の「俺の割烹」「俺のやきとり」も出店,今年秋には大手町のオフィスビル内に平均単価150円・全席立食スタイルの「俺の社員食堂」「私のカフェテリア」出店も決まるなど,まさに順風満帆の同社。


しかし,同社の「価格破壊」戦略について,「デフレ脱却路線と反対方向のもの」として常々批判的に見ていた安倍首相は,3日夜にお忍びで視察。
同店で一番人気の「牛フィレとフォアグラのロッシーニ」に舌鼓を打ったあと,「料理は旨いが,立ったまま食べるとデフレ気分が抜けない」「世界に打って出ようとしている今こそ,日本の品格が求められるのではないか」と記者らにコメント。
4日の新聞各紙は「安倍首相,『俺のフレンチ』に『座って食え』と注文」と大きく報じた。


この記事に対し,当事者である坂本社長は「企業努力というものを理解していない」と不快感を表明。同時に,「小諸そば」「富士そば」やスペイン居酒屋のバルなど,立食スタイルで低価格路線を打ち出してきた飲食関係者らが「庶民の気持ちが分かっていない」と一斉に猛反発する事態に発展した。

特に激しく反応したのが,立食い寿司など手軽な逸品が多いことで有名な築地市場界隈の飲食店。
5日から連日,ねじり鉢巻姿の寿司店店主ら総勢600名が,早朝から深夜まで首相官邸前でシブがき隊の「スシ食いねェ!」を歌い踊りながら猛抗議。さらには,築地市場全体を巻き込み「今後一切,首相官邸を含む永田町界隈に鮮魚は流通させない」という「兵糧攻め」作戦まで検討されている模様だ。


こうした事態に「速やかに手を打たないと支持率に影響が出る」と危機感を覚えた首相周辺は,安倍首相に対して軌道修正を進言。首相もこれを受け入れ,9日に記者団に対して「落ち着いて食べたり,立ったまま食べたりする多様な文化を育むことが日本の活性化に繋がる」とコメントした。
さらに首相は,10日から閣議を立ったまま行うことを表明,「俺の閣議」と名付けることも同時に発表した。
同様に,首相が出席する各種会議は「俺の経済財政諮問会議」「俺の産業競争力会議」など名称変更のうえ,オールスタンディング方式に変更されることとなった。
しかし,これら会議の委員からは「委員を疲れさせて事務局のシナリオどおりの結論に誘導しようという作戦ではないのか」と批判する声も出て,一部委員が辞任の意向を漏らすなど,事態が悪化の方向に進み始めている。


悩む首相に,官邸関係者は「どうすべきか,座ってゆっくり考えたらどうか」と進言しているという。
デフレ脱却までの道のりは一筋縄では行きそうにない。