囲碁・将棋界に激震−規制改革で予想外のとばっちり

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改革のスピードを上げたい安倍首相の意向を受けて,産業競争力会議と規制改革会議が合同で,予想だにしない改革要求を突き付けた。


これは,3日に開催された両会議の合同会である委員が提言したもの。
岩盤のような規制が一向に改革できないのは,「変化を怖れる日本人の心根が問題」だと指摘するこの委員は,「変わらないものなどない,ということを国民に印象付けるために,敢えて暴論を申し上げる」と前置きしたうえで,囲碁・将棋界を根底から覆す提案を披露した。


その内容は,2014年初から囲碁については「碁石の多色化」,将棋については「新たな駒の導入」を強制実施するというもの。


囲碁はいうまでもなく,白と黒の碁石を対戦者が交互に置き,囲んだ領域の大きさで勝負を決する世界有数のボードゲームだ。
その碁石に,「白」「黒」以外の色を導入し,ゲーム内容を多様化させるという提案だ。
この日,委員がプレゼンテーションで披露したのは,白・黒・赤・青・黄・緑・桃・紫の8色の石による囲碁の実演。委員は,この石を利用した「8人同時対戦」のほか,赤石で囲んだ領域内の石を全て排除できる等の特別ルール付き対戦などを次々と披露,他の委員や会議の傍聴者らをうならせた。


また,将棋については新たな駒「J」の導入を提案した。
「J」は「Japan」であると同時に「Joker」の意味もあり,盤上では「王」「玉」の前に置かれる。
この駒を動かす場合,まずは次の手として「J」を動かすことを宣言したうえで,抽選箱からくじを引く。くじには「香車」「銀」など,他の駒の名前が書かれており,「J」駒が動けるのはそのくじで引いた駒と同じ範囲となる。
このプロセスは,「J」を動かすたびに繰り返されるため,くじの結果次第で局面が大きく変わることとなる。


こうした奇抜な提案について,プロ棋士らは「こんなルールを入れると,我々が長年積み重ねてきた経験と智慧が全く無駄になってしまう」と猛烈に反発しているが,提案した委員は涼しい顔。
「長年,というが,将棋の駒が現在の種類になったのは比較的最近の話。昔は,今と全然違う駒が多数使用されていた。現在のルールにこだわるのは既得権益者のエゴだ」とばっさり。


囲碁・将棋のプロ棋士およびそのファンらは,こうした事態を受け11日に3000名規模での抗議集会を開催し,首相官邸方面へのデモ行進を計画している模様だ。
デモ隊は将棋の駒と碁石を合計20万個準備し,抗議のため官邸内に投げ入れる計画も立てていると噂されており,警備する機動隊側の緊張が高まっている。



予想もしない業界がスケープゴートにされる事態に,様々な業界が「対岸の火事だと楽観するわけにはいかない」と,気を引き締めている。


人気のゲーム「太鼓の達人」を展開するバンダイナムコでは,「太鼓のバチは2本という固定観念」を批判される事態に備え,バチを10本まで増やせるオプション商品の開発検討に着手したという。

「旅行先で安易に定番みやげを買う行動が,消費者の思考能力を奪う」として,一定以上のシェアを有する人気定番みやげの販売禁止が求められる事態を懸念しているのは,「白い恋人」で知られる北海道の石屋製菓だ。
同社は,「白い恋人」の市場シェアを低下させるため,競合商品として「白い変人」「白くない恋人」「白い蛮人」「百人の恋人」など,商品ラインナップを20倍以上に増加させ,市場投入することを検討している模様だ。


この調子で予想外の改革が進むと,オリンピックで世界中から観光客を迎え入れる2020年の日本がどうなっているのか,楽しみでもあり不安でもある日々が続きそうだ。