NHKと「すしざんまい」が全面対決

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1月8日に新潟で定置網にかかったダイオウイカをめぐり,NHKと寿司チェーン店「すしざんまい」が激しいバトルを繰り広げている。

昨年NHKスペシャルで放送されたダイオウイカ特集は,異例の高視聴率をマークし,年末には流行語大賞の候補にも上るなど,NHKにとっては名実ともに「大王様」と言える存在となっている。
このため,ダイオウイカが生きた状態で捕獲されたという新潟支局からの一報に,すぐさまスタッフが現地に飛んだ。


一方,毎年築地の初競りで本マグロを超高額で競り落としてきた「すしざんまい」だが,今年はライバルであった香港系企業が競争から下りたため,昨年の20分の1という超安値での落札となった。
支払額は大幅に減少したものの,それに伴いメディアからの取材も激減。もともと広告宣伝効果を狙って落札してきた同店としては痛し痒しの状況だ。マグロに代わる寿司ネタ関連の話題を渇望していた同店にとって,「活ダイオウイカ水揚げ」のニュースに飛びつかない理由は無かった。


8日夕方,ダイオウイカが移送された新潟県の海洋水産研究所の玄関では,「ぜひダイオウイカを買い取りたい」というNHK・岩崎弘倫チーフプロデューサーと,「すしざんまい」の木村清社長が鉢合わせ。
困惑した研究所スタッフの前に,木村社長が「うちはこのイカにこれだけ払います」と,築地の初競り用に確保しておいた現金を積上げ始めると,「元祖ダイオウイカ」の威信にかけても負けられないNHKサイドも,札束を並べ始め,思わぬ場所での競りがスタートすることとなった。


この競りは両者が譲らないまま現在も続いており,1月15日午後3時現在,両者が呈示している買い取り価格はともに21億5千万円。
NHK紅白歌合戦出場歌手の出演料合計の100倍近い超高額でのバトルが報道されると,「ダイオウイカで一攫千金を」という猛者たちが危険を顧みずダイオウイカ漁に続々と乗り出し,早くも日本沿岸各地の漁港に,生きたダイオウイカが水揚げされ始めている。
こうした事態に,「芸能界最高の漁師」「海辺のファンタジスタ」の異名を持つタレントの濱口優さん(41)も「負けていられない」と,「素潜り・素手によるダイオウイカ捕獲」という企画をテレビ局に持ち込んだが,さすがに「危険すぎる」として却下された模様だ。
また,新鮮なイカで有名な北海道・函館や,佐賀・呼子などでは「イカの町のメンツにかけてもダイオウイカの活け造りを実現させる」と意気込んでいる。東京海洋大学客員准教授のさかなクンが,「ダイオウイカは身のアンモニア臭が強くて食用には向かない」と注意喚起を行っているが,いずれの町も「味の問題ではなく,意地の問題」として意に介さない様子だ。


全国の漁港がダイオウイカで埋め尽くされるのが先か,NHKと「すしざんまい」の争いに決着が付くのが先か,全国の水産関係者は固唾を飲んで見守っている。