「俺のフレンチ」,コクヨ等と「仁義なき戦い」へ


注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


「俺のフレンチ」などで知られる「俺の株式会社」と,コクヨなどオフィス什器メーカーが,半端ない対立状態に陥っている。


「俺の株式会社」は,客席を原則立席にする等して店舗コストの低減と回転率向上を実現させた上で,高級料理を破格の価格で提供することを基本としたビジネスモデルで人気が爆発。全国各地から「ぜひ出店を」というオファーが殺到している,飲食業界における風雲児だ。
既に「フレンチ」「イタリアン」「割烹」「そば」「やきとり」「焼肉」「おでん」「中華」等,考えられそうなジャンルへの進出が一巡した同社では,次の展開をどうするかが課題となっていた。


そんななか,同社の坂本孝社長が29日の会見で公表したのは「俺の」ブランドをフル活用した他業態との提携戦略だ。

具体的には,提携を希望する企業に,自社名に「俺の」を冠してもらったうえで,坂本社長の指導下,業務やオフィスの徹底的な効率化により価格競争力を格段に高めさせ,同社はコンサルティング報酬を得るというもの。提携先企業には,「俺の社員食堂」の運営サービスも提供するという。

そして会場がどよめいたのは,第1弾の提携企業として三菱東京UFJ銀行の名前が明らかにされた瞬間。
同行は今回の提携により,これまで「長すぎる」と不評だった行名を「俺の銀行」に変更したうえで,本部や営業店など全てのオフィスの徹底的な見直しを実施するという。
休憩用等を除き全ての椅子を撤廃,机も「俺のフレンチ」に倣い円形のスタンドテーブルのみにするという決断により,直接的なコストで120億円,営業活動の効率化等の間接効果も含めると1,000億円を超える効果が期待できる模様だ。そして,これを原資として顧客サービスの抜本的改善に充てていくという。

この超大型提携の発表を受け,様々な業種の企業から「俺の株式会社」に提携申し込みが殺到,同社によれば8月1日現在で早くも378社から問合せを受けているという。


この事態にただならぬ危機感を覚えたのが,コクヨ・イトーキ・オカムラ内田洋行などの大手オフィス什器メーカーだ。
この提携が急速に広がると,椅子を中心としたオフィス家具需要が激減するのは確実であり,最悪の場合「ネクタイメーカーを襲ったクールビズ・ショック」のような事態になりかねない。
「営業妨害」を理由として訴訟に持ち込んでも勝ち目はないと考えた各社首脳は,この事態を打開するには,国民や企業に広く「椅子の良さ」を訴えていくしかないという認識で一致。
その手段として各社が合意した戦略は,「椅子に座っても格安で旨い料理が食べられる」という「私のレストラン」ブランドを展開するというものだ。

「俺」ブランドの各店以上のレベルの料理をさらに安い価格で提供する作戦だが,やはりネックは客の回転率が下がることで生じるコスト高だ。
「私のレストラン」では,椅子とテーブル以外のものは極力省くことでコストダウンを実現させるべく,「飲み物のグラスは提供せず,ワインも含めボトルから直接飲んでもらう」「ナイフ・フォーク・皿も提供せず,手づかみで食べる楽しさを味わってもらう」等のアイデアを実現させるべく準備に入っているという。
現在のところ,第1号店は東京・品川エリアに今年11月にオープンする「私の鍋料理」になる見込み。世界でも珍しい「手づかみで食べる熱々の鍋料理」がどれくらい世間に受け入れられるか,市場調査に余念が無いようだ。


業務拡大により,思わぬ形で反撃を食らうことになった「俺の株式会社」サイドでは,「私」サイドの動向に神経を尖らせており,皿・ナイフ等の省略により損害を被るとみられる食器メーカーとの共闘も視野に入れている模様だ。

「俺」と「私」の泥仕合はまだ始まったばかり。いったいどこまで影響が広がるのか,注目が必要だ。