日銀,新たな政策パッケージ発表へ−次は「4」がカギに
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日本銀行の全職員が,「4」を求めて全国で右往左往している。
昨年の就任以来,思い切った「異次元」の金融政策を次々に打ち出してきた黒田日銀だが,総裁が政策の内容以上に重視しているのが,一般市民から見た「分かりやすさ」だ。
その典型が,同じ数字を揃えたプレゼンテーション。昨年4月の量的・質的金融緩和開始に際しては,「2年間でインフレ率2%を実現させるため,長期国債等の保有額を2年間で2倍に拡大する」等,すべて「2」で統一した政策発表が注目を集めた。
また本年10月の量的・質的金融緩和の拡大に際しては,ETF等の買入ペースを3倍増とし,買入れる長期国債の平均残存期間も最大3年程度延長する等,「3」にこだわったプランを公表した。
しかし,足元の景気の想像以上の弱さ,そしてそれを踏まえた消費税再増税時期の延期という,日本銀行にとっては予想外の事態に見舞われた今,黒田総裁は「次の一手」をひねり出す必要に迫られていた。
そして総裁がたどりついたのが「今度は『4』で行く」という決断。
12月2日に日銀幹部を全員集め,「次のテーマは『4』だ。新政策パッケージの総称を『4本目の矢』としたうえで,その具体策として4にまつわる個別施策を44個ひねり出せ」と指示。
年明け後最初となる1月20・21日開催の金融政策決定会合に提案すべく,日銀職員らは年末年始返上で検討作業に追われている。
日銀幹部によれば,現段階で「4本目の矢」個別施策として採用が内定しているのは次の3つだという。
- 飲食店の「4人利用」促進
全国各地に出張する日銀審議委員が当地の飲食店経営者に経営上の悩みを尋ねると,必ず挙げられるのが「奇数人数での来店客の扱い」だ。
通常,飲食店のテーブルは偶数の人数を想定しているため,例えば3名の客が来店して4名席に座ることで,1名分のスペースが無駄になり,その分売上に影響するのだ。経営者としては,「偶数人数での来店」を業界全体としてルール化してもらえれば,客との間で軋轢を生むことなくこの悩みが解消できるというのが本音だ。
日銀は,この経営者の悩みに応えるべく,世界の中央銀行としてはじめて,「飲食店における来店ガイドライン」を策定・公表する腹を固めた。「4名単位での来店の義務化」といった,飲食店サイドにとっては夢のようなルールが中央銀行の後押しにより実現する日が近そうだ。
- 四国「お遍路」旅行代金の無担保無利子貸付
シニア層などゆとりのある世代による長期間の国内旅行は,特に地方経済に好影響を与えるものとして,日本銀行としても促進したいところ。
今回,「四国」のお遍路さんに挑戦する旅行者に対して,日本銀行が直接個人に,無利子無担保で旅行代金を貸し付けるという異例の施策を打ち出すことも内定している。
貸倒れの発生を懸念する意見や,民業圧迫ではないかといった声も行内にはあるものの,総裁は無視しているという。「中央銀行として,もはや『異次元』を通り越して『無礼講』に近い政策だ」と自嘲気味の職員も少なくない。
- 「新たなヨン様」発掘プロジェクト
シニア層の女性ファンを中心に絶大な人気を誇った「ヨン様」ことぺ・ヨンジュンさん。コンサートや旅行,グッズ販売等で莫大な経済効果をもたらしたのは記憶に新しいところだ。
日銀では,「比較的懐に余裕のあるシニア層が夢中になれるアイドルを生み出せれば,経済浮揚効果が大きいのではないか」と考え,ノウハウを有するホリプロと提携し,来年2月にも「ヨン様に続け!第1回ホリプロ中年アイドルスカウトキャラバン」を開催することで合意した模様だ。
応募資格を50歳から90歳までのタレント志望者に限定するこのキャラバンについて,黒田総裁は高く評価しており,関係者によれば「俺も応募していいのか?」と尋ねているという。
苦し紛れの「4」関連施策ばかりだが,日銀職員には,あと41個もの施策を生み出すノルマが課せられている。年末年始返上が確実な日本銀行職員の苦労が,1月の金融政策決定会合にどう反映されるのか,従来以上の注目が必要だ。