相撲界で怪奇現象多発−各方面にも大きな波紋


注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


映画「転校生」などでお馴染みの「ぶつかった相手と心身が入替ってしまう」というSFチックな現象が,現実世界でも多発していることが明らかになり,全世界に衝撃が広がっている。



11月8日の九州場所初日を前にした4日,日本相撲協会が緊急記者会見を開催した。
内容を一切知らされずに集まった記者たちは,「おそらく横綱の休場に関する発表ではないか」と噂をしていた。しかし,会見の場に姿を現した北の湖理事長の,あまりに沈痛な表情に会場は静まり返った。
そしておもむろに理事長が発表したのが,「ぶつかり稽古等により,力士同士の間で心身の入れ替わりが多発している」という事実。



北の湖理事長が語った概要は次のようなものだ。


異変が始まったのは昨年12月の沖縄巡業のあたりから。

横綱白鵬宮城野部屋の宿舎で,若手力士相手にぶつかり稽古に励んでいたが,遠慮がちな若手の姿勢に,「もっと本気でぶつかって来い!」と檄を飛ばした。
意を決した序二段の若手力士・Aが思い切って突っかかり,額と額が激しくぶつかり合ったところ,その衝撃で白鵬とAの双方が倒れるという事態が発生。
数秒後には双方が意識を回復したものの,そこから双方の言動や挙動がおかしくなり始めた。
Aはもともと,やや短気なところがあり,何かあるとつい激しい言動や行動に出てしまうことが多かった。しかしこの日以来,めっきり大人になり,信じられないほど熱心に稽古に励むようになった。
一方の白鵬は,相撲界を代表する人格者として知られていたが,今年の初場所以降,土俵上での粗暴な振る舞いや記者に対する暴言等が目立つようになっていた。
10月上旬に,最近の振舞いに不審を感じていた北の湖理事長が白鵬を呼んで問いただしたところ,涙を流しながら「自分は実はAである」ということを訴え始めたという。


同様の事態は横綱鶴竜にも生じていた。
鶴竜が,地方巡業の恒例行事とも言える地元の子供達10人との対戦に登場したのは,今年8月の札幌巡業だ。
いつものように子供たちに押されながら,最後は全員を土俵外に押し出すという流れであるが,この日は足が絡まって鶴竜が子供たちに押し倒されるという展開に,会場は大喝采
倒れた弾みに,鶴竜の額と最年少・3歳のちびっこ力士の額が激しくぶつかった。こちらも3秒後に無事意識を回復したものの,双方の行動がおかしくなったのは白鵬のケースと同様だ。
鶴竜の場合,中身が3歳児に入替ってしまったため,巨漢力士と戦うのが怖くてたまらなくなり,9月場所では,横綱としてはあり得ない立ち合いの変化を何度もやってしまった。


事態を重く見た協会では,700名弱の協会所属力士全員と個別に面談を行い,「本当は君は誰なのか」と問い詰めた結果,6割にあたる400人が「実は自分は別人である」と告白したという。
中には4回も入替ってしまい,もともと誰だったのかを忘れ始めている力士までいる模様だ。


北の湖理事長は,観客に事実を正しく伝えるため,今年の11月場所(九州場所)から,力士名の読み上げを「小結 栃ノ心 中身は大砂嵐」といった形式に変更することもあわせて発表した。
今まで応援してきた力士がいつの間にか別人になっていたという事実に,最も激しい衝撃を受けているのは,相撲部屋を経済的に応援してきたいわゆる「タニマチ」と呼ばれる人々だ。「いったい自分は,力士の人格を応援しているのか,それとも外見や技術を応援しているのか」という難しい問題にそれぞれ頭を悩ませているようだ。



獨協医科大学の沢口教授によると,こうした現象は,頭を激しく衝突させると,力士に限らず発生しうるという。高校生ラグビーアメリカンフットボールなど,頭部の保護具を着用しているスポーツではめったに発生しないが,社会人ラグビーでは日常茶飯事ではないかと推測されるという。また,極めて稀なケースとして,サッカーで激しいヘディングをした際に,選手とサッカーボールの心が入替ることも可能性としては否定できないという。


この事実はスポーツ界を超えて,社会を揺るがし始めている。



一番ピリピリしているのは,各種の試験を実施する学校や社団法人等だ。
外見と中身が違っていると,「替え玉受験」が横行することになりかねないとして,国立大学協会では信頼性の高い本人確認手段を検討中だ。「生まれてから今日に至るまでの本人の生い立ちを詳細に説明させ,矛盾点がないかを検証する」という案が有力だが,この方法だと本人確認に5時間以上を要するため,もっと現実的な方法がないかの模索も続いているようだ。



また,永田町界隈では,安倍一強体制が今後も続く可能性が高いなか,「安倍首相と頭をぶつけて入れ替わり,事実上の政権交代を果たそう」という不埒な考え方の議員が急増している。
彼らは安倍首相の周辺をうろつき,隙あらば頭をぶつけてやろう,と虎視眈々と機会をうかがっている。
このため,安倍首相は官邸スタッフの勧めに応じて常時ヘルメットを着用するほか,頭部を守るための専門SP3名を増員して警戒を強化している。
官邸周辺では,高いところから頭を狙うべく,議員3人で1人の議員を担ぎ上げて,首相の頭に襲い掛かかろうとして失敗する未遂事件が続発,まるで運動会における騎馬戦のような光景となっている。


見かけに惑わされず,本質を見極める力が従来以上に求められる時代になりそうだ。