テクノロジー新時代―新たな分野に押し寄せる「テック」の波


注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


金融+テクノロジーフィンテック、農業+テクノロジーのアグテックなど、今日的なIT技術が触媒となる形で、従来の産業・サービスが革命的に生まれ変わろうとしている。
人間の経験・感性に依存していた分野での活用が特に有効とされており、最近は思いがけない領域にまで「○○テック」の波が押し寄せている。
本日はそうした最新の潮流を追った。



横浜市中区にオフィスを構えているのは、本年3月に設立されたばかりの(株)チャーテックだ。
「チャーテック」とは、「チャーハン+テクノロジー」の略語であり、ベテラン調理人の腕に頼る面が強い「美味いチャーハン」を、IT技術をフル活用することで簡単に実現させるという取組みだ。
同社幹部のA氏によれば、「美味いチャーハンの最大の条件は、コメ一粒一粒に均等に油と炎を回すこと」だという。しかし、1人前のチャーハンには通常、6,000粒前後の米が含まれているため、これら一粒一粒をムラなく調理するには、センスのいい調理人でも10年以上の経験が必要だと言われてきた。
これに対して同社が取り組んでいるのが、高度なセンサー技術を駆使して一粒一粒ごとの油や炎の過不足を識別し、ピンポイントで油や火を当てることで、極めて短い時間で完璧なチャーハンを仕上げるという全自動チャーハンマシンの製作だ。
既に、1人前であればわずか10秒で調理を完了できる1号機が完成しており、現在は、同時に最大50人前を調理できる業務用2号機の試験を繰り返しているという。また、同社ではチャーハン関連ビジネスとして「ギョーテック」にも取り組んでおり、3Dプリント技術を活かして、継ぎ目のない皮で餡を包んだ餃子製造にも成功している。
A氏は「わが社の技術を生かして、地元・横浜中華街のさらなる活性化に貢献したい」と意気込む。



さいたま市浦和区で40年以上地域住民に愛されてきた「理容さいとう」。
店主の斉藤泰三さん(83)が高齢となったため、閉店が危惧されていたが、これを救ったのもまたテクノロジーだ。
頭部を覆う形状をした「ヘアテックAAA」と名づけられた超高速理髪機で、理美容界に革命を起こそうとしているのは「理容さいとう」店主の孫にあたる、斉藤龍平氏(28)だ。
平氏は「理容とは突き詰めれば、約10万本の毛髪それぞれを何ミリカットするかという判断と作業の集積である」と言い切る。
「ヘアテックAAA」では、希望するヘアスタイルを細かく設定すると、10万本の毛髪を超高精度センサーで一本一本瞬時に識別したうえで、シェード内に10万本設置されているナノカッターにより一気に裁断、どんなヘアスタイルであってもカット作業はわずか0.3秒で完了するという革新的なマシンだ。
「単なる坊主頭も、複雑なアシンメトリースタイルも、この技術の前では平等です」と豪語する龍平氏だが、自らマシンの実験台となって微調整を繰り返してきたせいか、自身の頭部は生傷だらけになっている。
「次はAIを活用して、お客様の顔・体型・服装・頭の形・毛髪量等から、最適な髪型を自動的に判別し、瞬時にカットする機能も取り入れたい」と意気込む龍平氏には、理美容界の革命児として業界内外から熱い視線が寄せられている。



これら以外にも、ワイン0.1ccを投入すれば、直ちにその味わいを100語程度で風情豊かに説明してくれる「ソムテック」など、様々な方面に広がりを見せる「○○テック」の動きから、当面目が離せそうにない。