「ハロウィーン許すまじ」−渋谷区長の挑戦

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このところ恒例となった感のある、ハロウィーン当日や前夜の渋谷・スクランブル交差点近辺での騒動。
今年は暴行や痴漢等の犯罪行為による逮捕者も多数発生する等、危険なイベントとして警察による警戒も一段と厳しくなっている。

そうしたなか、特に近年の風潮に怒りを隠さないのが長谷部健・渋谷区長だ。11月1日には「渋谷を愛する人たちを踏みにじる行為は断じて許せない」と発言する等、無法地帯を生み出しつつあるこのイベントに、真っ向から立ち向かう姿勢を示した。
そうした渋谷区長の具体的な対策案が9日の渋谷区議会で明らかになり、関係者をさわつかせている。



区議会では、区長から既に公表済みの「会場の代々木公園への移動」「有料化」等に加え、3つの検討中のアイデアが示された。



一つ目は「ハロウィーンと真逆の雰囲気の祭りを同時開催」。
区長が示したのは、富山県の伝統的な祭り「おわら風の盆」をハロウィーン当日の渋谷・スクランブル交差点に招待するというものだ。
「静かなる祭り」として、その日本的情緒と風情が海外からの観光客にも人気を集めている「風の盆」の踊り手で、スクランブル交差点を埋め尽くす。大声で騒ぐのがはばかられる空気感で渋谷の繁華街を支配し、仮装した若者たちを撃退しようという作戦だ。
現在、「おわら風の盆」行事運営委員会に対する説得に当たっているというが、「どうして我々が暴徒の鎮圧に手を貸さないといけないのか」として難色を示している模様であり、実現の見通しは不透明だ。



二つ目は「イベントの通年化」。
ハロウィーンが年に一度のイベントなので若者たちのエネルギーが集中、爆発してしまうのではないか」という見方をもとに、「365日毎日、国内外のアクティブなイベントを渋谷近辺で開催し、若者らを疲弊させる」という案だ。
リオのカーニバル、高知よさこい阿波踊りソンクラーン(タイの水かけ祭り)、岸和田だんじり祭り、福島・飯坂けんか祭り等、かなりアクティブな祭りを日替わりで渋谷周辺で開催し、ハロウィーンが開催される頃にはヘトヘトになっている、という構想だが、「連日パワフルな祭りをこなし続けることで、体力が向上し、かえってハロウィーンが激しくなるのではないか」と懸念する向きもあり、こちらについても今後実現に向けた慎重な検討が必要になりそうだ。



そして三つ目は「お菓子の無制限大量配布」。
仮装して徘徊する若者を捕まえ、「トリックオアトリート」と叫びながら無理矢理にお菓子を食べさせ、「ハロウィーンに参加すると太ってしまう」という実績を作り上げ、若者らの警戒心をあおろうという案だ。
区長は「グリコ、森永、明治、ロッテ等の有名メーカーに大量のお菓子を寄付してもらえばいい」としているが、各社からは「せっかくお菓子を提供しても、ネガティブなイメージしか付かないので、協力する理由がない」と消極的な声があがっている。
また厚生労働省からも「若者の健康状態を悪化させ、将来の医療費を増大させるリスクのある取組みであり、再考願いたい」とのクレームが付いているという。



これらの案が渋谷区議会および区民に支持されるのか、また実施に際して関係者からの協力は得られるのかといった点は不透明だが、来年のハロウィーンがどのような様相を呈することになるのか、今から注目が必要だ。