サラリーマン110番(23)信号機メーカーに勤める私

<相談内容>
29歳のサラリーマン。
信号機を製作・販売するメーカーに勤めています。
信号機は道路がある限り,常に一定の更新需要があるので会社の業績も安定しているのですが,公共事業の減少などにより,将来的に需要が伸び悩むことが懸念されています。そうしたことから,社長が「信号機の売上を伸ばす画期的新製品を開発せよ」という号令をかけ,私もプロジェクトチームに加わることになりました。
現在試作中の新製品は,これまでの3色の信号機に代わる「7色の信号機」です。赤・黄・青だけではなく,赤・オレンジ・黄・黄緑・緑・青・紫の信号機とすることで,1台あたりの単価を大幅に引き上げて売上を伸ばすという作戦です。私の担当は,7つの色にどのような意味・メッセージを持たせるか,を検討するものですが,なかなか思いつきません。何か良い案はないでしょうか。


<回答>
信号というものは,進んでよいのか,いけないのかを知らせる設備であり,その意味では2色で十分,3色でも多すぎるくらいのものです。これを7色に増やして「どういう意味を込めればよいか」というのは筋違いも甚だしい相談だと感じました。
とはいえ,相談された以上は考えて見ますが,2つのアプローチがあると思います。
一つは,7つの色に一つずつの意味を込めるもの。いろいろな考え方がありますが,とりあえずこんな感じでどうでしょうか。

  • 赤=止まれ!
  • オレンジ=緊急車両が接近しています!
  • 黄=注意!
  • 黄緑=赤ちゃんが乗っています!
  • 緑=自然を大切に!
  • 青=進め!
  • 紫=たばこポイ捨て禁止!

もう一つは,7つの色それぞれが点灯しているかいないかの組合せ(2の7乗で128通り)にそれぞれメッセージを込めるもの。多様な情報を流すことが出来る(例=赤・黄緑・青・紫が点灯&オレンジ・黄・緑が消灯で「神宮球場のヤクルト−広島戦は雨天のため中止です」)一方で,信号の見間違いによる事故の多発も懸念されるので,あまりお勧めは出来ません。
研究の結果,立派な信号機が出来る日を楽しみにしています。