日警・大人のレストランガイド「すき焼き・今朝」(東京)


注意:本記事は,現時点において事実ではない情報を大量に含んでおり,かつ実在の店・人物等とは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みいただきますようお願いします。


東京・東新橋で125年の歴史を刻む「今朝」。この店が,最近流行している「スペイン風すき焼き」の発祥の地であることは意外と知られていない。 
1600年代の慶長遣欧使節団の団長であった支倉常長が,訪問先のイスパニアで人気のある料理法を学んで日本に持ち帰ったのがそもそもの原点。常長が帰国後に開いた「イスパニア友好の館」が現在の「今朝」の原形である。
30人以上の宴会を予約すると,スペイン風すき焼きならではの余興が楽しめる。乾杯の前に突然会場がライトダウンし,激しいスペイン音楽の旋律とともにふすまをぶち破って入場してくるのは日本有数のブランド牛「前沢牛」の「千姫」号。そう,スペイン風すき焼きの前菜ともいえる「闘牛」が楽しめるのだ。
闘牛の経験のない客でも自由に逃げ回っていればたいていの場合助かるので,「食前のいい腹ごなしになった」と非常に好評だ。ちなみに,「千姫」号を見事に仕留めると「すき焼き1年分」が賞品として提供されるが,これまで賞品をゲットした客はおらず,逆に「千姫」号に仕留められた客が20名を超えるというから要注意だ。
なお,闘牛は事前にリクエストすれば「牛追い祭り体験」に変更可能だ。こちらは狭い廊下を「千姫」号に追われながら逃げ回る,という趣向であるが,致死率が闘牛よりも若干高めなので初心者は避けたほうが無難だろう。
すき焼きが始まると,やや独特の食べ方に多くの人は驚くだろう。普通のすき焼きでは肉を溶き卵に絡めて食べるが,スペイン風すき焼きの場合,大量の溶き卵を一気にすき焼き鍋に流し込み,しばし待つ。5分後にすき焼き鍋を引っくり返すと見事な「スパニッシュオムレツ風すき焼き」の出来上がり。仲居さんがきれいにナイフでカットしてサーブしてくれるのでどんどん食べよう。
飲み物はスペイン産ワインが定番ではあるが,もちろんすき焼きにマッチする日本酒・焼酎も準備されている。日本酒の一番人気は,マドリードから毎日空輸しているというスペイン産純米吟醸酒「闘牛魂」だ。軽やかな飲み口がふわふわの卵と絶妙にマッチすると好評だ。焼酎の一番人気も同じくスペイン産芋焼酎パンチョ伊東は日本人」だ。長い名前だが店内では「パンチョ」で通じるので,試しに「パンチョのお湯割りを1杯」と注文してみてほしい。
なお,当店は支払はスペインの通貨である「ユーロ」に限定されている。現在,円安ユーロ高が進んでおり,円建ての飲食代がかさむ懸念があるため,幹事さんは予め為替相場を確認しておいたほうがいいだろう。