ボブとビリーと雄山と中川の時事放談(5)−夏休み特別放談会(於 箱根・強羅)その4
料理長「続けてのお料理ですが,御造り二題として『真鯒焼霜 水蛸油霜 胡瓜 花穂 紫芽』と『蝦夷鮑 板長芋 角又 若布 肝醤油』です」
雄山「ほう・・・この『水蛸油霜』は,蛸を湯通しする代わりに一瞬,油通ししたものだな。で,次の御題は?」
ビリー「オーソドックスなところで『二兎を追う者は一兎を得ず』でどうだ」
雄山「正統派の諺という感じで清清しいな。では料理長,頼んでおいたものを!」
料理長「はい,こちらでございます」
ビリー「おお,特別天然記念物の『アマミノクロウサギ』と,エスカイヤクラブなどでおなじみの,ウサギの格好をした人間だ!」
中川「相変わらず料理長,驚異的なプロデュース能力だな。・・・え?このバニーさんは・・・お,おチヨか!」
おチヨ「あんた,ようやく気付いたね!私だってまだまだこんなカッコウできるんだよ!」
アルムおんじ「おい,中川,誰なんだ」
中川「・・・俺の家内の,おチヨだ」
ビリー「・・・色々大変なんだな」
雄山「じゃあ,ビリー,早速やってみてくれ。逃げる二兎を追ってみるんだ」
ビリー「何?俺か!中川の方が適任じゃないのか」
雄山「つべこべ言わず追え!ウサギ達もGo!Go!」
5分後。
ビリー「・・・戻ってきたよ。」
アルムおんじ「おお,おチヨのバニーを捕まえたじゃないか!素晴らしい!」
雄山「で,この諺の意味を改めて解釈するとどうなるんだ」
ビリー「『太りすぎると動きが鈍くなる』ということと,『天然記念物は大切に』ということだな」
中川「・・・言葉も無いよ」
料理長「次の料理ですが,蓋物『石川芋 海老 おくら 芋庵』です」
(続く)