一歩踏み込む節電生活(1)「共同冷蔵庫」のご提案

注意:このコラムは,今後ますます求められることになる節電のための努力について,あらゆる可能性について検討,提案を行うための材料として掲載しています。したがって,提案内容の実現性については何ら保証いたしませんのでご留意願います。


意外と知られていませんが,最近の冷蔵庫は,省エネ性能の向上で,容量が大きくなっても消費電力はあまり変わりません。(例:日立R−A6200(容量620リットル)=280kwh/年,日立R−S30AMV(容量302リットル)=310kwh/年)
日立 620L 6ドア ノンフロン冷蔵庫(クリスタルブラック)HITACHI フロストリサイクル冷却 真空チルドWワイド R-A6200-XK


また,最近はあまり見なくなりましたが,昔のアパートでは,隣室との間に共用のトイレが設置されているものがありました。トイレの両側に扉があり,きちんと鍵を閉めていないと隣人と鉢合わせしてしまう,というやつです。


この共用トイレの仕組みと,冷蔵庫の消費電力特性を活かしたのが「共同冷蔵庫」です。


要するに,隣家との壁を壊して,そこに両側からドアの開く大型冷蔵庫を埋め込んで共用する,ということですが,別々に冷蔵庫を保有する場合と比べて,消費電力が大幅に下がることが期待できます。


また,お互いに冷蔵庫に何を入れているかが丸見えになってしまうので,次のような効果も期待できます。

・隣家の目が気になり,冷蔵庫に入れっぱなしで賞味期限切れ,というみっともなく,もったいない事態が減少し,食品廃棄率が低下,結果として食糧自給率が上昇する。

・多少は見栄を張る気持ちが働くため,ちょっとだけ値の張る食品も購入するようになる。

・足りない食材(卵など)をお互いに融通しあう習慣が復活し,地域社会のコミュニケーションが活性化される。



一方で,次のような点には留意が必要です。

・隣人がおしゃべり好きな場合,昨晩の夕食が何で,明晩の夕食が何になりそうかという情報が近所に知れ渡る可能性がある。

冷蔵庫を通じて隣家から侵入されるリスクがあるので,外出・就寝時には冷蔵庫のドアには施錠する必要がある。(セコムも非対応です)

・ドアの開閉回数や食品等の詰め込み状況で電気代は大きく変わるので,あらかじめ電気代の負担ルールを決めておく必要がある。


基本的には,2軒で1台の冷蔵庫を共用するイメージですが,ピザやケーキのように円を8等分した間取りのマンションにすれば,中心部分に冷蔵庫を置くことで「8世帯共用」という離れ業も実現できそうです。(2フロアの中間に置けば「16世帯共用」も原理的には可能です)


これからアパートやマンション経営をお考えの方はご検討ください。