一歩踏み込む節電生活(2)エレベータの節電

注意:このコラムは,今後ますます求められることになる節電のための努力について,あらゆる可能性について検討,提案を行うための材料として掲載しています。したがって,提案内容の実現性については何ら保証いたしませんのでご留意願います。

エレベータの節電手法の定番と言えば「運転台数の削減」で,現在多くのビルで実施されています。

しかし,あまりに削減しすぎると,日常業務にも支障が出ることがあります。ある試算によれば,運転台数を9割削減した場合,朝出勤した社員がエレベータに乗る順番を待っているうちに退社時間になってしまう可能性があるとされています。


こうした問題に対して有効なのが,「停止階数の大幅削減」です。

エレベータの停止階数を例えば「1F,5F,10F(10階建てのビルの場合)」にしてしまいます(必要最小限の各階停止エレベータは別途確保)。

停止階数が少ないので運転はスムーズに行われ,待ち時間も大幅に減少します。
また,最寄階への移動は階段を使うことになるので,全体としてエレベータ利用頻度も大幅に低下します。

「外出から戻って,そのまま3Fで来客の応対をした後,8Fの自席に戻る」場合は,階段の上りを嫌う人であれば「1Fから5Fにエレベータで移動し,階段で3Fに下りて,その後階段で1Fに下りてエレベータで10Fに上がってまた階段で8Fに下りる」という動線をたどることになります。

「5Fや10Fで働く人が楽をし過ぎる」と社内で不満が出る場合には,日替わりで停止階を変えるのも一つの手です。


ただし,「40階建てのビルで停止階を1F・20F・40Fだけにする」など,無理な設定は禁物です。
10Fで勤務する社員を30Fでの会議に招集するような行為が「パワーハラスメント」と認定されるリスクもありますので,注意しましょう。