「え?こんなところに外国人観光客?」−意外なスポットが続々登場

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


訪日外国人観光客が急増するなか,思いもよらないエリアに特定国からの観光客が押し寄せる動きが広がっている。そんな現場の今をお伝えする。



東京都港区麻布十番。現代的な顔と伝統的な顔が融合した街として人気のスポットだが,最近このエリアで急増しているのが,アゼルバイジャンからの観光客だ。

麻布十番の人気和菓子店「浪花家総本店」で鯛焼きを購入していた観光客,オグル・マフムドフさん(48)に,なぜこの街を訪ねてみようと思ったのか,聞いてみた。
アゼルバイジャンで人気のブログで,『日本に我が国そっくりの名前の街があり,賑わっている』と紹介されているんだよ」
そう,「アゼルバイジャン」と「アザブジュウバン」の語感が何となく似ている,という理由だけでやってきているのだ。

アゼルバイジャン共和国カスピ海西岸に位置する,旧ソビエト連邦の国家だ。日本に定住している同国人は100名にも満たないが,近年の経済発展を受けて,観光や商用で日本を訪れる人々が急増している。

先の「浪花家総本店」に尋ねてみると,最近では来店客の1割弱がアゼルバイジャン人になっており「はるばる日本に来られて当店にも来ていただけるとは大変ありがたい」と感謝しきりだ。
アゼルバイジャンとの友好を深めるためにも,ご当地料理として有名な「キュフテ」(肉だんご的な料理)を具にした鯛焼きをこの5月から売り出す予定だという。
また,こうした麻布十番人気を受けて,現在目黒に所在する在日アゼルバイジャン大使館も,当地への移転を検討中だという。



都内葛飾区にある「都立葛飾高校」に最近,大挙して押し寄せているのは,言うまでもなく「南アフリカ」からの観光客だ。
直行便がなく,乗継で30時間以上をかけて来日した観光客がわざわざ訪ねてくることについて,同高校長は「大変名誉なこと」と語っており,生徒達も誇らしげだ。
同高OBで漫画「キャプテン翼」の作者である漫画家・高橋陽一さんは「この縁を大事にして,南アフリカ版『キャプテン翼』を制作してみたい」と意気込んでいる。



観光とは無縁と思われがちな都内・五反田で最近目立つのは,ご想像のとおりオランダ人だ。
これらの観光客を狙った「オランダらあめん エラスムス」がオープンしたり,「新銘菓 五反田は俺んだ」が売り出されたり,経済効果も徐々に現れつつあるが,ここにきて大きな動きを見せ始めたのがH.I.Sの澤田会長。
オランダの街をモチーフにしたテーマパーク「ハウステンボス」の再生に成功した澤田会長は,「これだけオランダ人が集まるなら」と,五反田の地に「第二ハウステンボス」建設を検討している模様であり,「全住民が全力を挙げて応援したい」(町内会幹部)と地元は歓迎ムードに包まれている。


また,東京都心の日比谷ではギニア人観光客の姿が目立ち始めており,「日比谷交差点で記念撮影した後,近くの居酒屋で新鮮な魚介類をエンジョイ」というのがギニア人観光客定番の人気コースになっているという。



これらの事例にあやかるべく,街興しの観点から外国人観光客の誘致を図る都市等も増えつつあるが,ウクライナ人の誘致を掲げる長野県佐久平(さくだいら)ニカラグア人を狙う都内・神楽坂(かぐらざか)は,やや無理があるせいか,いずれもターゲットの心に今一つ響かず,苦戦気味だという。



こうした「ご当地ブーム」がどこまで広がるのか,またいつ終わるのか,さらに日本経済にはどのような影響をもたらすことになるのか,継続的に注目していくことが必要だ。