子供たちの体格が急速に向上−50年後予測では平均身長20m超に

文部省が13日発表した「学校保健統計調査」で青少年の体格が100年前,50年前と比較して大幅に向上していることが改めて確認されたが,同省が日本経済研究センターに極秘で「青少年の体格変化の長期的予測」に関する調査委託を行っていたことが明らかになり,同時に明らかになった調査結果の内容に関係各界は衝撃を受けている。
同センターでは,定期的に日本経済成長率予測等を実施・公表しているが,その手法を応用して,10年後・30年後・50年後の日本人17歳男子および女子の平均身長・体重を予測した。これによると,10年後の17歳男子の平均身長は今回発表された170.8cmからさらに28.6cm伸び,199.4cmに達すると予測され,女子も平均身長が190cmを超えるものと予測されている。さらに30年後になると,男子の平均身長は現在と比較して+175.3cmの346.1cmに達し,女子も300cmを上回るという。50年後については,「あくまで理論上の試算値」(同センター関係者)としながらも,男子は現在比+1963.5cmの2134.3cmという衝撃的な数値を示している。
この予測結果について,同センターの関係者は「栄養の充実,携帯電話等の電磁波の影響,地球の重力弱化等が原因として推定される」としている。
今回の結果について,霞ヶ関の関係省庁では「現代社会のインフラは,人間の平均身長が大きく変化することは想定せずに構築されている。今回の予測が信頼性の高いものであるとすれば,社会資本整備の抜本的な見直しが必須だ」とショックを隠さない。
自動車,アパレル等の業界は「大量の更新需要発生が見込まれる」と歓迎する姿勢を見せているが,一方で深刻なのは飲食関係の業界。吉野家ディーアンドシーでは,「体格向上対策委員会」を急遽設置,「身長3mの人間にとってどれくらいのボリュームの牛丼(または豚丼)が『並盛』に当たるのか」という議論を進めている。現段階では,「ご飯1500g,牛肉(豚肉)250gを一応の並盛の基準として考えたい」としている。ただ,「これを現状の豚丼並み価格にとどめておくのは困難だが,値上げすると巨大な若者達に反発され,店を壊されるかもしれない」と値上げには慎重で,体格向上とともに再び吉野家に経営危機が訪れる可能性が高まっている。50年後の体格に見合った並盛についても議論を行おうとしたが「並盛でご飯25kg,牛肉5kgというあまりに恐ろしい試算結果が出たため中断した」という。
さらに問題が深刻なのは学校の教師。現在でさえ,体格の向上により,荒れる子供たちに対してなす術がない状態なのに,さらに体格が向上すれば「巨大な子供たちに支配され,学校が完全な無法地帯になる」(文部省関係者)と危惧している。
今回の調査結果を踏まえ,文部省では「大人も体格を向上させなければ子供に対抗できない」として,厚生省と連携して成人の体格を急速に発達させる薬品の開発を急ぐよう,製薬業界に指示した模様だ。現時点で一歩リードしているのは大正製薬。同社の大ヒット商品である発毛剤「リアップ」を飲用すると身長が伸びた,という報告が各地から寄せられており,この「リアップ」をベースにさらに強力な体格向上剤の開発に入っている。一方,逆の発想から入っているのは塩野義製薬で,ノーベル化学賞を受賞したばかりの白川筑波大名誉教授をアドバイザーとして迎え,飲むと体格が小さくなる薬の開発に取りかかっている。同社では「学校給食に混ぜることにより子供の巨大化に歯止めをかけることが出来る」としているが,「巨大な子供たちにどうやってそんな給食を食べさせるのか」という冷やかな見方もあるようだ。