「ザーサイ」が動物であることが発覚(2002年)

注:このコーナーは,1998〜2004年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報が含まれていますのでお気をつけください。



中華料理でおなじみのザーサイ(搾菜)が実は動物であることが発覚,これから派生したワシントン条約違反の責任問題を巡り日中関係に再び緊張が走っている。

発端は関西地区の生協による食品製造過程調査。同生協では,組合員から「生協で扱っている食品の安全性を確認するためにも,その製造過程をチェックして欲しい」という強い要望を受け,取扱い食品全品についてその製造過程を直接視察してチェックすることとなった。

ザーサイは,からし菜に似た野菜の球状茎の部分を漬物にして発酵させたものと一般に説明されているが,日本ではスライス加工された瓶詰め製品が主流であり,実際に製造過程を見た者は少ないため,第一弾調査対象としてザーサイに白羽の矢が立ったもの。同生協ではザーサイを輸入している中国の製造元に対して視察訪問を依頼。ところが,同社からは謝絶の回答が来たため,不審に思った同生協では覆面調査員を中国大陸に派遣した。

調査員は,四川省にある同社の加工工場を秘密裏に訪問,張込みを開始した。早朝6時に続々と出勤してきた工員達は,7時頃には捕獲網などを手にして工場の裏山に入っていった。
そして午後4時頃,工員らが続々山から下りてきた。そこで調査員は見たものは,工員らに捕獲され,縄で数珠つなぎにされた直径15cm程度の球状のザーサイ達が2本足でとぼとぼと歩く姿。その足は長さ40cm程度で,ザーサイ状の頭部を含めた身長は55cm程度。
山で工員らに捕獲された野生のザーサイ達は「キューキュー」と悲しげな鳴きながらそのまま工場内に連行された。涙をこらえながら1頭をサンプルとして捕獲することに成功した調査員は直ちに帰国し,その衝撃的な事実を生協に報告した。

生協では直ちに神戸大学に生きたザーサイを送り,検査を依頼。その結果,この生き物が四川省から雲南省奥地にかけて棲息する「搾猫」と呼ばれる極めて稀少な動物であることが確認された。
搾猫はその希少性と特異な姿からワシントン条約により国際取引禁止対象とされており,これをこともあろうに捕獲して食品に加工して輸出するのは重大な条約違反となる。

四川省ではこれまた稀少動物のジャイアントパンダと搾猫が仲良くじゃれあっている姿もしばしば目撃されているという。ザーサイの加工工場がしばしばジャイアントパンダによる襲撃を受けているという目撃情報があるが,これは「搾猫を解放しようとするジャイアントパンダの友情の表現ではないか」(神戸大学理学部・森本教授)と推測されている。
「パンダの親友を食べていた」という事実に,パンダと中華料理が好きな日本の子供たちがショックを受けるのは必至な情勢となりつつある。

問題の加工工場の工場長は本紙のインタビューに対して,「我国ではザーサイ作りは昔からこうするもの。日本では野菜だとされているようだが,それは日本人の抵抗感を考えて誰かが考えた作り話ではないか。我々には何の責任もない」と涼しげな顔で答えた。

今回の件で図らずもワシントン条約違反の片棒を担がされた形になった瓶詰めザーサイ最大手の桃屋では「中国政府はこの事実を黙認していたのではないか。これまでの信頼関係に対する重大な裏切り行為だ」と怒りを隠さない。小泉首相も,官邸で「搾猫」の写真を見て,「こんなかわいい動物を・・・許せん!」と,闘志をかき立てられた様子だ。
にわかに緊迫する日中情勢から目が離せない。