「仏の顔も三度まで」は幻想−全国のサラリーマンに警鐘


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國學院大学の野々村健一教授による研究で,「仏の顔も三度」という格言が今日的には幻想であることが判明,現代世相の象徴的な出来事として注目を集めている。


野々村教授の調査は,周囲から「仏のようだ」と慕われているサラリーマンが,同僚らによる業務上の失態や妨害を何回まで容認するかを調べ,格言の正しさを検証しよう,というもの。

日本国内外の様々な業種の企業に調査協力を依頼,その結果,調査サンプルとして合計1,462名もの「仏様のようなサラリーマン」が集まった。野々村教授らのチームは,この対象者の部下や上司,同僚ら合計4,386名に対して,通常のサラリーマンであれば直ちに激怒するような失態や妨害等をわざと繰り返すよう依頼,何回目に堪忍袋の緒が切れるかを確認したものだ。

その結果得られたのは「3度目」どころか,調査対象者が平均でわずか1.8度目の失態や妨害で激怒したという信じられない事実。1回目の失態でいきなり激怒した対象者も全体の4割に達しており,「あの人は優しいから,失敗も2回までは大丈夫」と楽観視しているサラリーマンに重大な警鐘を鳴らす衝撃的な結果となった。


この調査結果について,野々村教授は「仏の顔も1.8度まで,という結果はある程度予想されたことだが,現代社会では個々のサラリーマンに対するプレッシャーは年々強まっている。おそらく10年後に再調査すれば,さらに回数は小さくなるだろう」とコメントしている。


この調査はまた,業種別・国籍別等で見ても様々な特色を見せている。

イメージ的に最も仏様のような社員が多そうなお仏壇のはせがわでは,対象者4名がいずれも3回目の失態で激怒するなど,きちんと「仏の顔も三度まで」を押さえた反応を示しており,野々村教授を「さすがだ」とうならせている。

一方,フランス系の企業5社では,対象者8名がいずれも1回目で激怒し,「仏国には仏はいない」という意外な結果となった。



また,野々村教授が同時に実施した「知らぬが仏」を題材とした調査も興味深い結果となっている。

こちらの調査は,「情報を知らされないと人は仏のようになれるのか」を確認するべく,仏とは逆に各企業で「鬼」と恐れられる猛烈タイプのサラリーマン3,911をサンプルとして収集,周囲の同僚らに対して,対象者への「報告・連絡・相談」を一切行わないよう依頼し,情報を遮断することで彼らの人格がどう変化していくかを追跡したものだ。

こちらの調査結果も格言に反し,情報を入れないと,鬼は仏には変わるどころか,むしろ苛立ちを強めて「大鬼」に変化していくという結果となった。


いずれの調査でも,各企業は「学術調査だから」ということで快く協力したものの,調査対象者と周囲の同僚らの間に修復不可能な傷を残してしまう事例が多発するなど,今後の業務運営に多大な支障が生じている模様だ。こうした点について,「野々村教授の調査手法は拙劣すぎる」との批判も出ているが,当の野々村教授は「学術研究に犠牲はつきもの」と意に介さない。


「次は,『来年のことを言うと鬼が笑う』のは事実かどうかを検証したい」と,さらなる調査に意欲を見せている野々村教授からの協力依頼には,慎重に対応したほうがよさそうだ。