ノーベル賞,選考プロセスを変更へ


注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


ノーベル賞の主催者であるノーベル財団が,2015年から同賞に「事前エントリー方式」を採用することが17日明らかとなった。



ノーベル賞は全部で6部門からなり(厳密には諸説あり),いずれも世界で最も権威ある賞とされている。
受賞者にはメダルとともに賞金も授与されるが,その賞金を提供しているのがアルフレッド・ノーベルの遺産運用管理を行っている同財団だ。


今回,同財団が事前エントリー方式採用に踏み切ることになった理由は3つあると見られている。


一つは,受賞にふさわしい候補者の発掘だ。
従来,ノーベル賞受賞者は選考委員が挙げた候補者の中から選考されてきたが,少数の委員が目配りできる範囲には限界があり,結果として受賞者が欧米出身者に集中し,「委員が知らない,隠れた偉大な業績に光を当てていない」という長年の批判につながっている。事前エントリー方式の導入により「自ら手を挙げる」ことを可能にすることで,こうした批判をかわそうという意図があると見られる。


二点目は,受賞者側の混乱回避だ。
これまで,ノーベル賞は誰に受賞の可能性があるのかが一切明らかにされないまま,受賞者発表のわずか1時間前にスウェーデン王立科学アカデミー等から突然,本人宛電話連絡がなされている。
このため,過去の受賞者からは「突然の連絡で心臓が止まるかと思った」「英語が不得意なため,何を言っているのかさっぱり分からなかった」「真夜中に起こされて不愉快極まりない」等の苦情が寄せられていたという。
また最近では,真面目な研究者に対して,ノーベル財団を名乗る者から「受賞が決まったので,現地までの航空券と正装を至急手配されたい」「よろしければ当方が割引料金で斡旋する」という電話がかかってくる「ノーベル詐欺」が横行しているという事情もある。
受賞者が正しく心の準備をするためにも,希望者は事前にエントリーさせる方法が適当と判断されたようだ。


三点目は財団の懐事情だ。
ノーベルの遺産運用収入を賞金に充てる同財団は,近年の超低金利環境の影響を受け,「利息収入の激減による賞金財源の枯渇」という重い課題を抱えている。この問題を解決するには「運用益以外の収入源が必要」という問題意識から,事前エントリー制を採用するとともに,エントリー料を徴収することで財源強化を図ろうというものだ。



2015年の事前エントリーは,2014年12月1日から12月31日までの間,受け付けられることになる見込だ。受賞希望者はノーベル財団のホームページに掲載されている「エントリーシート」に,国籍・住所・氏名・生年月日・経歴・趣味・特技等の基本情報に加えて,受賞希望部門,自分が受賞にふさわしいと考える具体的理由,授賞式で求められるスピーチの要旨等をもれなく入力した上で送信し,別途,エントリー料として4,000スウェーデンクローネ(約6万円)を支払えばエントリー完了となる。


財団側では,エントリー数を少しでも増やすべく,惜しくも受賞を逃したエントリー者全員に対して,「ノーベル参加賞」を授与することも決めている模様だ。
「ノーベル参加賞」受賞者には,正式受賞者が受け取る金のメダルを象ったチョコレートと,10スウェーデンクローネの小切手か郵送されることになるという。
同財団関係者は「ノーベル賞が大好きな日本人をはじめ,アジア地域から1億人以上のエントリーを期待している」と語っている。

自分がノーベル賞を受賞するとすればどの部門で,どのような理由によるものかを,日本人それぞれが真剣に考える,今年の年末になりそうだ。