もう一つのワールドカップ開催へ ― 2019ラグビーW杯日本大会と同時に

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。

 

本年9月20日に開幕を迎える「ラグビーワールドカップJAPAN2019」。事前の懸念に反して、チケット販売等が予想以上に好調に推移しており、大会の盛り上がりが確実な情勢だ。
その盛り上がりに乗じたのか、もう一つのワールドカップが同時期、同会場で開催されることが事実上決定した。本日はその概要と見どころを紹介する。


4年に一度のラグビーの祭典。その盛り上がりに、一抹の寂しさを抱えている一団がいる。
かつて大学や社会人ラグビーで活躍していたラグビーOB達だ。
ラグビーで鍛えた熱い魂を武器に、現在はビジネスの世界で活躍しているOBたちの思いは一つ。そう、「俺達も、あの舞台に立ちたい」ということだ。
そんなOBらの思いが結集する形で、ラグビーW杯と同時開催が決まったのが、そう、「ビジネススキル・ワールドカップJAPAN2019」だ。


実業界で活躍している社会人の、ビジネススキル世界一を決める、というのがこの大会の目的だ。
参加者はラグビー経験者に限られず、また年齢や性別、国籍も問わない。同僚や取引先等合計100名の署名入り「推薦状」を大会事務局に提出すれば、先着4万名まで誰でも参加できる仕組みだ。


選手は各1,000名の40グループに分けられ、予選に臨むことになる。
各グループの予選が行われるのは、ラグビーW杯のプール戦(予選リーグ戦)が終了した直後の会場だ。プール戦は、9月20日の日本・ロシア戦を皮切りに10月13日までの間に全国各地で全40戦が行われる。
ビジネススキルW杯予選参加の選手は、ラグビーの熱戦の余韻冷めやらぬ各会場で、夢のグラウンドに足を踏み入れる。
しかし競技ルールはビジネススキルW杯ならではの「相手の顔・名前の記憶」勝負だ。
グランドに散った1,000名の選手は、審判のホイッスルを合図に、一斉に選手同士で挨拶と自己紹介を繰り返す。名刺等の交付や受領は一切禁止されており、制限時間の60分間、ただひたすらに少しでも多くの選手との間で挨拶と自己紹介を続ける。
そして制限時間終了後、選手らは会場内のホールに移動した後、一人一人がPCの前に座り、モニターに順番に表示される当日の参加者の顔写真を見て、その名前を入力していくのだ。
正しい名前が入力されると、入力した者に1ポイント、また名前を覚えられていた者にも1ポイントが加算される。
そう、自分の記憶力だけでどれだけ多くの相手の顔と名前を覚え、自身のことをどれだけ相手に印象付けるかという勝負なのだ。仮に1,000名全員の顔と名前を覚え、かつ相手にも覚えられれば2,000ポイントを獲得することになる。
こうして参加者が獲得したポイントで順位が決まり、4万名中、上位8名がトーナメント方式の決勝ラウンドに進出する。


ビジネススキルW杯の決勝トーナメントは、10月19日から始まるラグビーW杯決勝トーナメントの会場が舞台となる。
勝負は、「スタンドに陣取る熱烈なファンを説得して、相手チームの応援団に寝返らせる」というもの。
例えば日本・南アフリカ戦の場合であれば、対戦者はそれぞれ、試合開始直前の日本側スタンド・南ア側スタンドの前に立つ。日本側スタンドの前に立った選手は、「日本ではなく南アを応援しよう」と訴え、もう一人の選手は南アファンに、日本を応援するよう説得することになる。制限時間10分の説得により、何人が実際に相手チーム側スタンドに移動するかで勝敗を決めるというものだ。
実際にはスタンドから激しい罵声が浴びせられることも予想され、また口頭での説得が唯一の手段となるため、非常に厳しい勝負になることが予想される。しかし、「修羅場でも確実に結果を残す」というスキルを試すには絶好のシチュエーションであると考えられることから、この厳しいゲームルールが採用されたものだ。


この激しい戦いを勝ち抜き、世界中のビジネスマン・ウーマンの頂点に立った優勝者には、ラグビーW杯スポンサー各社から、極めて高額の移籍オファーが殺到することになるとみられている。


この世界最高峰を目指す戦いに参戦する者にとって、最初の関門となるのは、9月から10月まで、1か月半におよぶ長期の有給休暇を取得できるかどうかだ。
参戦を目指す社会人は、今後の有給取得と仕事を計画的に進めることが求められ、また参戦しそうな部下を抱える上司は、今秋の部下の仕事のやりくりについて今から対策を考えておく必要がありそうだ。