安倍内閣人事でサプライズ続出−「かつらボクサー」も入閣

注意:この記事は,将来起こるかもしれない事件を妄想を交えて記したもので,少なくとも現時点においては全く事実ではありません。実在の人物・団体・事件等にも一切関係ありませんのでご注意ください。

安倍晋三新首相が練り上げた内閣の顔ぶれが26日,明らかになったが,民間から入閣した顔ぶれの多彩さに各方面から驚愕の声が上がっている。


-内閣官房長官斎藤佑樹(18・早稲田実
内閣の要である官房長官に大抜擢されたのは,言わずと知れた,今夏甲子園を沸かせた「ハンカチ王子」こと斎藤投手。
戦後初の未成年者の入閣という点だけをとっても,閣僚人事の最大のサプライズであることは間違いない。安倍首相は,今回の人選について,「官房長官に必要なのは,内閣のスポークスマンとして初々しさとタフネスを兼ね備えた対応が常時出来ること。今夏の斎藤君の活躍を見ていて,官房長官は彼しかいないと直感した」と大抜擢の理由を語っている。
官房長官の初仕事である閣僚名簿の発表会見では,さすがに緊張したのか,額にじんわりと汗が浮かぶ場面もあったが,懐から例によって青いハンカチを取り出して汗をぬぐうと,記者席からどよめきとともにカメラのフラッシュが集中した。そんな記者席の騒ぎにもさほど動じることなく初仕事を終えた斎藤官房長官は,ややはにかんだ笑顔を残すと会見場を後にした。
会見では,愛用しているハンカチが中国製であることも明らかにし,中国政府から「政治的手腕は未知数ながら人間としての誠実さを感じさせる」という好意的反応を引き出すなど,外交面でも超高校級のスタートを切った。
この会見一つで「次の首相にふさわしい人物」の世論調査麻生太郎氏を僅差で抑えてトップに立つなど,「客寄せパンダ」にとどまらない可能性を秘めている。早稲田大学への進学が予想されており,進学後は大学生・野球部員・官房長官の三足のわらじを履く生活となるが,「若いうちなので何にでも積極的にチャレンジしたい」と前向きな姿勢も安倍首相の信頼につながっている。


-国務大臣(「美しい国」担当)・松居一代(49・女優)
安倍首相がその政治信念を語る上でキーワードとしてきた「美しい国」実現を担当する国務大臣に就任したのが,俳優・船越英一郎さんの妻としても知られる女優・松居一代さん。
安倍首相は,最近では「掃除上手のカリスマ主婦」というイメージが定着してきた松居さんを,「美しい国の基本はまずは掃除から。日本中を『マツイ棒』できれいに掃除して美しい国にしてもらいたい」という言葉で口説き落として大臣への就任を承諾させたという。当初安倍首相は,最近話題になっている「ゴミ屋敷」の住人である元NHK職員のA氏(63)を担当大臣に任命し,自宅のゴミ処分を手始めに,懺悔を兼ねて日本中をきれいにさせたいという意向だったが,「氏名を公表できない人物を大臣にするのはいかがなものか」との首相周辺の意見も受け,松居氏の起用を決断したもの。
松居大臣は「家の中をきれいにすると運気が向いてくる,ということを改めて証明できた。今度は日本中にこの幸せを分けるためにマツイ棒とともに頑張りたい」と意欲満々の姿勢を示した。反安倍勢力とされる谷垣議員周辺では「美しい国,というのはその程度の意味だったのか」と揶揄する声も出ているが,自民党全体としては「まずは松居大臣のお手並み拝見」というムードが支配的だ。


-国務大臣(東日本給食担当)・平野レミ(59・料理研究家
-国務大臣(西日本給食担当)・小林カツ代(68・料理研究家
安倍首相は所信表明演説で,日本国民の健康管理強化を通じて医療費削減を実現していく方針を明らかにしたが,その切り札として「国民皆給食制度」の導入プランも公表している。これを担当するのが平野レミ小林カツ代の両大臣だ。
「国民皆給食制度」は,政府が定めた栄養バランスの取れた献立からなる給食を全国民に食べさせるというもの。「食生活の乱れが生活習慣の乱れにつながり,健康を損なう原因になっている。これを正すことで国民の健康改善を通じて,医療費削減が期待できるし,高齢者の就労も可能になり,人口減少時代の労働力問題にも対応できるようになる」とバラ色の絵を描く安倍首相は,皆給食の方法と献立を考えるための大臣として,著名な料理研究家2名を起用したもの。
1日3食全てを給食にすることを目指す安倍首相だが,まずは社会全体に給食の習慣を定着させるため,昼食の給食化から手をつける意向だ。両大臣は早速26日に第1回の打合せ会を実施,食材調達の安定性も勘案して,全国を30ブロックにわけ,当分の間,30種類のメニューを順番に回していくことで対応することを決定した。
給食の提供方法としては,飲食店の店舗やオフィス・学校などの食堂,公民館などを利用する「集団給食方式」を想定している模様。これは,「近所の人が集まって皆でごはんを食べることで,地域社会の再生を目指す」という狙いもあるという。
なお民主党では「影の内閣」における給食担当大臣として周富徳神田川俊郎の両氏を起用,自民党に対して「メニュー対決」を呼びかけている。まるで「どっちの料理ショー」のような与野党対決が国民の関心をどの程度集めるかは不透明だ。


-国務大臣(再チャレンジ担当)・小口雅之(29・プロボクサー)
安倍政権のもう一つのキーワード「再チャレンジ」の実現を担当するのは,プロボクサーの小口雅之氏。試合中に相手のパンチでかつらが取れてしまうという致命的なアクシデントに遭遇し,これが遠因となって勤務先をリストラされるなど厳しい状況に置かれた小口氏だったが,ご存知のとおり「かつらボクサー」として知名度が急上昇,逆境から這い上がって人気色物ボクサーとしての地位を確立した。こうした経歴が安倍首相が重視する「再チャレンジ」のイメージにピッタリだということで今回,白羽の矢が立ったもの。
「再チャレンジ担当」という抽象的な職務名について,小口大臣は「何から手を付ければいいか悩んでいる」としながらも「まずは,あきらめていた頭髪の再生に取り組みたい」と決意を語った。10月から発刊される「安倍内閣メールマガジン」では,「かつらボクサーの発毛日記」を毎号連載する予定だ。