「勤労にきちんと感謝すべき」−首相激怒で来年の祝日が激変

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26日,官邸で開催された「地球温暖化対策推進本部会議」。
ほとんど報道されていないが,この場で来年の国民生活に関わる重要な施策が事実上決定された。
「1億総動員!日本列島クリーン大作戦」と銘打たれたイベントが来年11月23日に全国一斉開催され,日本国民は原則として全員参加が義務付けられる見込みとなったのだ。
なぜこうした施策が突然決定されるに至ったのか,その背景を追った。



話が動き始めたのは11月23日,安倍首相がマレーシアから帰国した日だ。

羽田空港到着後,休日らしく閑散とした都心の道路を走りながら皇居に向かい,帰国の記帳をして自宅に到着。ようやくくつろいでテレビを見ると,勤労感謝の日である祝日の23日らしく,各地で開催された楽しそうなイベントを紹介するニュースが流れていた。
本来であれば聞き流せばよいニュースだが,1週間以上にわたり超多忙な外交日程を終えて疲労困憊状態の首相はこの様子をみて突然ブチギレた。
何だこれは!誰も,勤労に感謝していないじゃないか!俺はこんなに働いているというのに!


自分はとてつもない勤労者だという自負心を持つ首相は,昭恵夫人に向かい「勤労に感謝もしないような国だから,私の三本の矢もうまくいかないのだ」「来年の勤労感謝の日は国民全員に嫌というほど,勤労への感謝をさせる」という決意を語ったという。



翌24日。官邸に到着した首相はすぐに菅官房長官を呼び,「来年11月23日に,国民全員に普段とは違う仕事をさせて,勤労の尊さを学習させろ」と指示をした。
さすがの官房長官も「民主国家であるわが国で,国民全員にそのような強権発動をすると,また誤解を招くことになる」と諌めたが,首相の決意は固く「全責任は自分がとるから,事務局を総動員して明日までに具体案を固めろ」と強く指示をして,慌しく次の予定へと向かった。



困惑した官房長官だったが,早急にスタッフを集めて打合せをした結果,「原則として一定年齢以上の日本国民全員に,現在,人手不足が問題となっている介護など,全部で50の業種のいずれかを1日体験してもらう」という企画をとりまとめた。
まさに「大人版キッザニア」とも思える企画案だったが,説明を受けた首相はこれを一蹴。「仕事の種類が多すぎると,誰にどの仕事を割り当てるかで揉めるし,その調整に膨大な行政コストがかかる」「希望しない仕事を割り当てられた有権者が不満を持つと,来年の選挙に影響する」というのがその理由だ。

結局,首相と官房長官がいつものごとく,2時間膝詰めで話を続けた結果,「美しい星」「美しい国」というキャッチフレーズに合致し,かつ幅広い国民が容易に参加できる,日本列島全土の一斉清掃を行うという方向で話がまとまったのだ。



26日の会議で首相自らが突然語りだしたこのプランに委員らは呆然。
しかし,あまりの権幕と「我が国を美しくすることに反対なのか」という強引な主張の前に,全員が黙認をせざるを得なかったという。



会議での決定を受けて,環境省厚生労働省をはじめとする関係省庁は実施に向けた具体策の調整に入っている。
日本の国土面積から,険しい山岳や原生林など,国民が立ち入って清掃するのが困難な地域を除いた清掃対象総面積は約20万平方キロメートル。
参加が義務付けられる国民総数は約1億人と見込まれるため,単純平均すると,1人当たり2,000平方メートル(約600坪)のゴミ拾い等を実施することになる。
日本列島がもれなくきれいになるように,国民一人一人の担当エリアは,マイナンバーなどを活用して割り当てられ,来年10月までには郵便で通知される見込みだという。
国民全員がきちんと清掃するかどうかを監視,指導するため,首相は「清掃担当大臣」を置くことも固めた模様だ。


与野党からは「1億総動員」というネーミングに「国民や諸外国の誤解を招き,あまりに危険だ」という声が続々と上がってはいるが,首相は「国民全員が一体となって何かを成し遂げる,ということに意味があるのだ」と意に介していない様子だ。



来年の11月23日,本当に日本中をキレイにすることになるのか,また国民それぞれにどのような清掃エリアが割り当てられるのか,また清掃用品は自腹なのか国費負担なのか,いろいろな面から注目が必要だ。