<ニッキン特報>S銀、リストラ&リテール対策で幼児を大量採用(1999年)


注:このコーナーは,1998〜2005年の「日本警戒新聞」に掲載されたバックナンバーの一部を紹介するものです。記事内容については他の記事同様,相当多量の偽情報および今日の状況に合わない情報が含まれていますのでお気をつけください。


S銀行は、第8次中期経営計画で打出した方針に沿い、人件費削減と個人客流出防止を目的として3〜5歳の幼児を約8,000人採用し、全国の店舗に配置した。
幼児達は各営業店で渉外担当となり、自分の両親・親戚・近隣住民等を主たるターゲットとして預金・カードローン等の獲得に力を入れる他、力量に応じて不良債権の回収等にも当たっている。

幼児営業部隊の総責任者である近藤武史ベビー営業室長(45)は、「営業成績は非常にすばらしい。顧客の玄関先で泣き出す、純真爛漫な笑顔で笑いかける、顧客に抱きつく、おもらしする等、大人の営業マンには出来ないテクニックで予想を超える成果があがっている」と笑いが止まらない。

これらの幼児の大半は優良大口顧客と延滞先顧客の子息であり、その採用は「デパート等外出先で両親から離れたすきにキャンデーなどを与えて連れ出しスカウトする」という、見方によっては誘拐に近い積極的な手法を採り入れており、採用後は原則として外出禁止の独身寮に入寮させる。幼児の親には「採用通知」を郵送し、月々の給与は親の口座に振り込まれる。ただし親が延滞している場合には延滞元利金に充当される。また、親が預金等を解約すると、幼児の営業成績上ペナルティが付き、深夜残業が課せられる他、幼児の昇進の道が閉ざされることもある。

一方で成績優秀な幼児も多い。幼児として初の新規口座獲得2000口座を達成し、部下5人を持つ営業課長に昇格した神奈川県海老名支店渉外課の寺坂ゆかりちゃん(4)は、「私の真摯な営業姿勢がお客様に伝わったものと考えています。営業先でお客様におやつを頂くことも多く、ちょっとダイエットが必要かな(笑)。将来は立派な小学生になりたいです」と夢を語る。

なお、S銀行のディスクロージャー誌によれば、行員の平均年齢は今回の大量採用に伴い男性19.6歳、女性17.6
歳と大幅に若返った。