権力の源泉(1)元内閣総理大臣・森喜朗

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。



様々な世界で,「なぜこの人が・・・?」という人物がトップとして振舞っている例が少なくない。

「権力は理由のないところに宿らない」とすれば,彼らの権力の源泉は何なのか。

数回にわたるシリーズで追うことにした。(文中敬称略)



小渕首相の急逝というアクシデントの中,不透明なプロセスで首相の座を掴んだ男・森喜朗

神の国をはじめとする首相在任中の軽はずみな失言は,安倍内閣で問題になった閣僚発言など問題にならないほどひどいものであり,政権末期には目を覆わんばかりの低支持率に見舞われた。

この体たらくが次の小泉長期政権を生む下地になった,との見方もあるものの,総じて国民の森に対する視線はいまだに厳しいままだ。

しかし,森は今回の首相交代劇でも人事に関する発言を繰り返しており,これが結果に一定の影響を及ぼしたのは否定しがたい事実として残っている。

政治家の権力の源泉は多くの場合「カネ」であるが,森の場合はそれも当てはまりそうにない。

そんな森の「権力の源泉」は何なのか。



先日,好評のうちにシーズン2の最終回を迎えたNHKの人気番組「サラリーマンNEO」。

今シーズンの一番人気が「セクスィー部長」であることは疑いの余地が無いが,そのセクスィー部長」のモデルが森喜朗であることを知る者は極めて少ない。


平成12年4月24日,森が首相の座に就いて間もない日,森と民主党小沢一郎は,衆院予算委員会で議論を交わしている。

しかし,議事録から削除されることになったやりとりがあった,と証言するのは,当時,委員会において速記を担当していた佐久間慶子(35)。


佐久間によれば,削除されていたのは,委員会冒頭の10分間のやりとりとその後挟まれた1時間の休憩に関する記録。

この日,小沢は森に対して,その総理としての姿勢を問い質す厳しい質問を用意して委員会に臨んだ。ところが定刻になっても森は姿を見せない。

「どうなってるんだ!」と委員長と自民党出席者らを恫喝する小沢。

そんな中,突然会場内に流れるリッチー・ヴァレンスラ・バンバ,そしてこれにあわせて入場する森。

森は,でっぷりとした下半身をタイトなパンツで包み,ピンクのシャツの胸元をはだけ,花形満のような曲線美あふれるロングヘア,といういでたち。

以下,佐久間の手元に残る速記録を参考に当時の様子を再現してみる。


(騒ぐ者あり)

小沢一郎君「総理,あんたは国会を侮辱しているのですか」

(発言する者あり)

森喜朗君「小沢さん,あなたの,眉間のしわは見たくない。僕が見たいのは・・・」
(森君,質問者席に腰を振りながら歩み寄る)

(発言する者あり)

(森君,小沢君の顔を両手で挟みこんで自分の顔を近付ける)

森喜朗君「・・・この,まぶたの下に隠されている,谷間の泉のような,澄んだ美しい瞳だ・・・」
(崩れ落ちる者あり)

小沢一郎君「・・・し,失礼じゃないか!せ,席に戻れ!」

森喜朗君「・・・貴方の,瞳は,嘘をつかない。さあ,本当の気持ちを,解き放て!」

(森君,腕をまわしながらその場で激しく回転)

(小沢君含め崩れ落ちる者多数あり)

(森君,答弁席に戻る)

小沢一郎君「・・・ま,待って!・・・もともと,私達は同じ自民党,どこかで二人だけで会話したいの」

森喜朗君「ストーップ!・・・政(まつりごと)と色恋は,一緒になさらぬよう!では!」

(失神する者あり)

(泣く者あり)


この後,小沢が「気持ちを鎮めるために」と要求した1時間の休憩中,委員の協議により,以上のやりとりは「幻を見ていた」ものと結論付けられ,議事録からは削除されることになった。

その後再開された委員会での小沢の質問は精彩を欠き,決して答弁が巧いとはいえない森も楽々と乗り切っている。



しかし,議事録からは削除されても,出席者の心の中からこのときの衝撃を消し去ることは出来ない。

今でも密かに「セクスィー首相」と呼ばれ,「いざと言うときには森が動いて解決してくれる」という暗黙の期待が自民党内にじわじわと広がり,これが現在の森の党内における地位を支えているのではないか,と佐久間は指摘する。


参院における与野党逆転により小沢民主党の判断が国を動かしうる今,「小沢の心と唇を奪える唯一の男」として,森に対する党内の期待は一段と高まっている。最近の森の少々の発言も全て大目に見られているのはそのせいだ。


テロ特措法関係で小沢が何らかの妥協をしたとき,それは森が一仕事したということに他ならない。

そしてそれが森の権力をさらに高めることになる。

意外にも,ポスト福田の一番手は森なのかもしれない。