ポロシャツめぐり日本経団連が大混乱

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。


いわゆる「スーパークールビズ」のドレスコードをめぐり,日本経団連が会員企業間の激しい対立に悩まされている。


今夏,ポロシャツなどの着用も認めるスーパークールビズ導入企業は,環境省日本経団連の推奨もあり,7月1日現在で約700社に上るとみられている。
そんななか,導入企業間で対応が大きく分かれているのが「ポロシャツの着用方法」だ。

金融機関や運輸業などでは,「シャツ裾はズボンの中に入れること」を着用の条件としている先が多い。
これは「クールビズと言えども,最低限のビジネスマナーは守らないと顧客からのクレームを生む」との考え方によるものだ。
しかし,社内の反応は芳しくなく,「通勤時は裾を出して,会社に入る直前に慌てて裾を中に入れる」という社員が続出している模様だ。

一方,対照的なのが小売業等の企業だ。これらの企業の多くは逆に,シャツ裾をズボンの中に入れることを禁止している。
これは,「体内にこもる熱を放散するには裾を出さないと効果がない」という考え方によるもので,裾を中に入れていると「クールビズの意味を理解しない行動」として,罰金を取る例まであるという。


このように,相反する考え方を持つ企業の対立が表面化したのは4日,日本経団連で開催された人事・労務委員会。

出席した委員の7割程度がポロシャツを着用していたものの,そのスタイルは見事に「裾入れ派」「裾出し派」に分かれた。会議の休憩時間に,裾出し派の委員が裾入れ派の委員を指差して笑ったことから,裾入れ派が裾出し派に詰め寄り激しく抗議。

裾入れ派は委員長に「こんなみっともない格好の連中と一緒の会議には出席できない」と訴え,裾出し派は「柔軟な思考のできない委員には辞めてもらったらどうか」と提案。困惑した委員長が米倉会長に状況を報告したところ,会長自ら仲裁に入ることとなった。

ポロシャツ姿で委員会の議場に現れた米倉会長は,「異なる思想・習慣を持つ他者を理解し,受け容れる度量がないと,今後の国際ビジネスで生きていけない」などと対立を解消するよう説得。しかし,会長のポロシャツが「前面(腹側)は裾入れ,裏面(背中側)は裾出し」というハイブリッドスタイルになっていることに気付いた委員らが「だらしない小学生のようだ」「ポリシーが無い」と猛烈に突き上げ,会長は退場を余儀なくされた。

米倉会長は,問題を放置すると今夏の節電意欲にまで悪影響を及ぼし,最悪の場合組織が「裾入れ経団連」と「裾出し経団連」に分裂しかねないとして,急遽本件を集中検討する「ポロシャツ問題検討委員会」を設けて対応を検討するよう指示した。
しかし,3回の会合で得られた結論は,「ポロシャツとズボンを一体化させた『ビジネスつなぎウエア』を新たに開発,定着を促す」というもの。
「今からでは生産が間に合わない」「そもそもそんな服を着て仕事をするのはイヤだ」という声が圧倒的なため,この結論はあっさり却下されることとなった。


このまま企業間の内紛が続くと日本企業の国際競争力にも影響しかねないので,早急な解決を」という民主党の岡田幹事長の要請に,米倉会長は「あんた達には言われたくない」と激怒するなど,問題は政財界の対立にまで及び始めている。
アパレル各社は,混乱を回避するため一時的にポロシャツ生産を見合わせている模様だ。

ここはアロハの精神で和解を」と,スーパークールビズをアロハシャツで統一するという提案も検討されているが,一部企業は「たとえアロハでもやっぱり裾はズボンに入れるべき」と譲らない構えだ。

対立解消が先か,秋風が吹き始めるのが先か,議論の行方が懸念される。