格安航空会社,異次元の価格競争に突入へ

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日本初の本格的LCC(格安航空)とされるPeachが就航してから約3週間。
予想を超える激安価格と人気は,ライバル各社に衝撃をもたらしており,各社とも「さらなる運賃の引下げが出来ないか」という観点から,次々と本邦初の割引運賃導入を発表している。



わが国新規参入航空会社の先駆けであるスカイマークが打ち出したのが,化粧室割引(基本運賃から200円引き)
乗客による化粧室利用は,備品消耗や清掃によるコスト高につながるほか,通路が混雑することで機内販売の売上減少に直結するなど,航空会社としては「使って欲しくない」というのが本音。
そんな,これまで決して言えなかった本音を遂にぶちまけたのが「化粧室割引」だ。
このチケットで搭乗した乗客の座席のシートベルトは,一旦着用すると,目的地に到着するまで,非常時を除き外れない構造になっている。物理的に離席できない以上,化粧室も利用しない,ということで割引が行われるものだ。
通常の国内路線であればせいぜい1〜2時間程度の搭乗なので問題ないように思われるが,悪天候などにより目的地上空から出発地に引き返すような事態があれば,相当な修羅場となることも予想されるため,それなりの準備と覚悟が必要な割引と言える。



今夏に成田を拠点として国内線に参入予定のエアアジア・ジャパンが発表したのは,貨物割引(基本運賃から20%引き)
旅客機は,客室キャビンの下に貨物室を備えており,こちらに搭乗してもいい,という乗客向けの割引だ。
灯りはわずかな非常灯のみ,与圧はあるが空調は不十分。当然座席がないため,安全のため壁面にロープで固定されるという,人間らしい扱いは期待できない環境だ。
事前に航空会社社員が実験したところ,「5時間を越える飛行の場合,身動きできないため腰が痛くなるほか,淋しさにも耐え切れなくなる」という結果が出ており,心身ともタフな乗客に限定した割引サービスになりそうだ。



東京−九州間などを飛ぶソラシドエア(旧・スカイネットアジア航空)が4月1日から導入するのが機内清掃割引(最大で基本運賃から30%引き)
機内最後列の座席に座る乗客限定の割引で,目的地に到着後,機内最前部の出口に向かいながら座席の清掃・整頓を行う代わりに,運賃を割引くというサービスだ。
LCCにとって,飛行機の稼働率を高めることは至上命題であり,到着後,出発までの時間を短くするためにも機内清掃を短時間で終わらせることが重要だ。最後の乗客に清掃をさせることで,地上滞在時間を従来より15分程度短縮できるため,大幅な割引が実現できるもの。ただし,きちんと清掃が行われることが前提であるため,清掃終了後に客室乗務員がチェックを行い,合格した場合のみ,割引相当額が指定口座に振込まれるという仕組みになっている。



北海道の翼,エア・ドウが「1便につき2名限定」で導入するのがウイングレット割引(最大で運賃無料)だ。
近年の旅客機の主翼の両端には,空気抵抗を減らすことで燃費向上につながる「ウイングレット(ウイングチップ)」が装備されている。
ウイングレットのない機材を使用しているエア・ドウが導入するこの割引は,ウイングレット代わりに翼の端に「えびぞり」姿勢でしがみついてくれる乗客に対し,燃費向上分の50%を上限として,運賃を割引くというものだ。
高度3万フィートの飛行に機外で長時間耐えられる屈強な乗客が実在するのか疑問が残るが,同社は「北海道民は辛抱強いので大丈夫だと思う」(幹部)と楽観的だ。
「安全対策としてパラシュートを着用していただくので心配ない」というこの割引について,これまでに数件の予約が入っている模様だ。同社広報部には,世界初の「人間ウイングレット」を撮影したいという航空ファンらから運航予定日の問い合わせが殺到しているという。



なりふり構わぬ価格競争が果たしてどこまで進むことになるのか,今後の行方に注目が必要だ。