「サザエさん」主題歌の歌詞,全面刷新へ−背景に官邸の圧力か

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。



半世紀近くにわたり親しまれてきたアニメ「サザエさん」の歌詞が,全面的に刷新される可能性が高まっている。

サザエさん」のオープニングテーマは,1969年のアニメ放映開始以来,大きくは変わっていない。そのため,以前から歌詞の一部が時代にそぐわないとの指摘があった。
例えば冒頭の「お魚くわえたドラ猫追っかけて・・・」というくだり。電通が2010年に実施したアンケート調査によれば,「サザエさんはなぜ猫を追うのか」という質問に対して,実に9割以上の回答が「猫が好きだから」などの誤答で,「盗られた魚を取り返すため」という正答はわずか6%だった。


このように,もともと見直しの余地があった「サザエさん」の歌詞だが,全面刷新の流れを決定付けたのは安倍首相だ。
官邸筋によれば,安倍首相は2日夜の非公式懇談の場で「サザエさんの旧態依然とした歌詞が,改革や成長に向けた日本国民の意欲を削いでいる」と発言したという。官邸はこの件については「ノーコメント」としているが,懇談の場に同席していた財界首脳は「安倍さんは現在の歌詞に相当不満を持っているようだった」と漏らしている。


こうした空気を察したのが産業競争力会議の一部議員らだ。有志の議員5名は10日,首相官邸に集まり,官邸スタッフと非公式勉強会として「サザエさんの歌詞」の分析を行った。

1番の歌詞については「魚を盗られたなら,新たに買えば消費拡大に繋がるのに」「猫がくわえた魚を取り返して家族の誰に食べさせるつもりなのか」など否定的な意見が次々と出された。
また,テレビでは放映されていない主題歌の2番「子供を集めて広場で草野球 打っても投げても元気なサザエさん」という歌詞についても「成長戦略の鍵とも言える女性の就業促進と逆行する歌詞だ」「緊張感がなさ過ぎる」など,批判が相次いだ。
そして一番の槍玉に挙げられたのが,テレビでもおなじみの3番「買い物しようと街まで出かけたが 財布を忘れて・・・」というくだり。「財布も無しにどうやって街に移動できたのか」という素朴な疑問も出たが,「財布を忘れては消費が出来ない」「そんな心がけだから日本経済が20年も低迷を続けているのだ」「財布なくして成長なし」等,嵐のようなバッシングが浴びせられた。

この勉強会に呼ばれていた「サザエさん」制作関係者は,「サザエさんの歌詞に日本経済低迷の責任を押し付けるのは理解できない」と反論したが,多数の議員から「改革マインドがない」などと痛烈な批判を浴びる結果に。
議員らは「制作者がこれだけ抵抗するというのは,何か既得権益があるに違いない」として,サザエさんの歌詞見直しを公式の会議の場で議論するという方針を申し合わせた。

こうした動きを踏まえて,産業競争力会議には新たなメンバーとして作詞家の秋元康氏が加えられた。20日に開催された会議の席上,秋元氏は早速「あくまでたたき台ですが」として,「新・サザエさん(仮称)」をアカペラで披露した。

(一番)
インフレ目標定めて 脱デフレ
物価が上がって 陽気なサザエさん
(以下略)
(二番)
インフラ整備で国土を 強靭化
予算を増額 愉快なサザエさん
(以下略)
(三番)
ネットで新たなビジネス 始めたら
ガッポリ儲けて 明るいサザエさん
(以下略)


この試作品については「歌詞がそれぞれ第1〜第3の矢に対応しており見事だ」「安倍内閣のテーマ曲にすべき」等,高く評価する意見が相次いだ。「物価上昇をサザエさんが喜ぶわけがない」といった少数意見もあったが,黙殺された。

こうした議論に,「サザエさん」を放映するフジテレビは困惑。「歌詞の変更を受諾すると,次はアニメのストーリーにまで介入されるかもしれない」と警戒を強めている。
歌詞の全面刷新が実現するのか,また「タラちゃん NISAで投資家デビューの巻」「波平 歩く太陽光発電の巻」などが現実のものとなるかどうか,注目が必要だ。