10連休「休めない人々」を救え!―ボランティアが大量支援へ

注意:この記事には,現時点において事実ではない情報が大量に含まれています。記事中に登場する法人名・個人名等は実在のものとは一切関係がありません。その点をご理解のうえお読みくださるようお願いいたします。

 

 

いよいよ近づいてきた史上初の10連休。新天皇即位による特例祝日の制定により誕生した、この異例の長期連休をめぐって、大きな動きが出てきている。

 


10日間という超大型連休だが、総務省の統計によれば、小売・運輸・宿泊・飲食業等、連休期間中も完全休業が困難な業種で働く人は、全就業者の7割に上るという。一部メディアの調査によれば、10連休を完全に休めるのは実際には全体の3割にも満たないという。
そのため、連休でも休めない業種の就業者の間で、漠然とした不満が鬱積しつつある。先般辞任した某大臣が、最後の会見で10連休の過ごし方について問われ「各地の視察等で忙しい。国民の皆さんは10日間も休めてうらやましい」と発言したところ、SNS等で「今さら何の視察だ」「漢字ドリルでもやって勉強してろ」「連休中の大臣はゴミ出し禁止」「大臣が連休中に病院に来たら診療拒否すべき」等、歴史的な大炎上を記録している。

 


一方、こうした状況下で、新たな動きも持ち上がってきた。
10連休を取得できるが、休みをどう使えばいいか分からないサラリーマンや、既にリタイアした高齢者等の間で、「連休中も休めない業界の人々を何とか助けてやれないか」という機運が盛り上がっているのだ。

あるNPOが始めた「10連休期間中に公共サービス等を担うボランティア募集」は多くの人々の心をとらえ、募集開始後、3日間で集まった応募者は実に175万人に達しているという。
連休中の休業が困難な業界からは一様に歓迎の声が上がっており、同NPOでは早速、175万人の応募者に対して、「ボランティアで働きたい業界・業種」を第5希望まで提出させ、当該業界のニーズおよび応募者の技能・職歴等を踏まえたマッチングを行うべく、急ピッチで作業を進めている。

 


現時点で、応募者が多い業種は「警察官」「旅客機パイロット」「新幹線運転士」「救急救命医」「システムエンジニア」「オーナーシェフ」「酪農家」などだという。連休中も休めないことに対する敬意や同情心、他人の役に立ちたいという公共心、子供の頃の夢を実現したいという気持ち等が重なる形で人気を集めた格好だ。


ただ、いずれの職業も相当高度な専門的技能・知識が必要であるのが難点となっている。
とはいえ各業界とも「せっかくの厚意を無駄にしたくない」として、一定の条件をクリアした人に事前トレーニングを行うことで、ぜひボランティアとして活躍してもらいたい、としている。


例えば旅客機パイロットについては、「乗り物酔いしない」「普段から酒を飲まない」「TOEIC300点以上」という条件をクリアした希望者に対し、1時間程度、フライトシミュレーターで訓練を受けてもらったうえで、副操縦士としてボランティア乗務する方向で検討が進められているという。
また「救急救命医」については、「度胸がある」「人を見る目がある」「勘が鋭い」といった条件をクリアした候補者に対して、2時間程度の講習会を実施したうえで実戦デビューさせる方針だという。


内閣府の調査によれば、10連休中に何らかの形でボランティアとしてこれらの業務に就く人々は、最大で300万人に達すると見られており、その分、代わりに休みを取れる人々が生じることになるという。
こうした「一時的な職業の入れ替え」は、長年同じ組織で働いてきた勤労者の意識を大きく変える可能性があり、日本総研は「今後、終身雇用制の崩壊スピードをさらに加速させ、雇用市場の流動性が飛躍的に高まる可能性がある」としている。


10連休に何もせずボーっとしているのか、いつもの仕事をして過ごすのか、ボランティアとして憧れの仕事を体験してみるのか、休みをとって素人パイロットが乗務する飛行機で海外旅行したり素人シェフの高級料理を食べたりするのか、国民それぞれが考え、選択することが必要だ。